英アーム、上場2日目は4%安 半導体銘柄が軒並み下落

英アーム、上場2日目は4%安 半導体銘柄が軒並み下落
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15DCE0V10C23A9000000/

『【ニューヨーク=竹内弘文】ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計アームの株価は15日、前日比4%安の60.75ドルで取引を終えた。世界の半導体需要の低迷を示唆する一部報道が重荷となった。米証券取引所ナスダックに新規上場した前日の大幅高の流れを引き継げなかった。

ロイター通信は15日、半導体受託製造の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が最先端半導体向け製造装置の納入を遅らせるよう取引メーカーに要請したと報じた。半導体の需要低迷に警戒したものという。

報道を受けて米エヌビディアが4%安、米インテルは2%安となるなど半導体関連の主要銘柄は軒並み下落した。アーム株も、成長ストーリーを支える自社設計のCPU(中央演算処理装置)の需要拡大期待がやや後退し、売りが優勢となった。

もっとも、アーム株の15日終値は売り出し価格51ドルをなお2割近く上回る水準だ。アームの新規株式公開(IPO)は現時点で成功と受け止められており、ほかのIPO予備軍にも好影響が出ている。

ナスダック上場を申請している、食品宅配サービス「インスタカート」運営会社の米メープルベアは15日、米証券取引委員会(SEC)への開示資料で公開価格の仮条件を28〜30ドルとすると明らかにした。従来は26〜28ドルだった。アーム上場の様子を見てIPO銘柄への投資意欲が回復していると判断したとみられる。

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