習近平氏、G20会議を欠席
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『BRICSに出席して、新たにBRICS+として、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦（UAE）の6カ国を追加。なかなか力強い演説を行い、それなりに存在感を示した習近平氏ですが、G20の会議は代理人を送って欠席するようです。この理由なのですが、オトモダチが多くて、箸を落としてもお追従で笑ってくれるような環境じゃないと、自慢できるような客観的な業績が無いからじゃないかと思っています。まぁ、オトモダチと言っても、金で買ったオトモダチですが。

BRICS開催中から感じていたのですが、晴れ舞台で、ハツラツとして行動して良い場面であるにも関わらず、映像や画像から感じ取れる習近平氏の様子には、精気が無いように見えます。表情に乏しく、見るからに元気がありません。実際、BRICS開催中でも、フォーラムで演説する予定だったのをキャンセルして、代理人がスピーチを読み上げています。人民の前には姿を見せなくても、イベントでは中華思想全開で自信たっぷりに自説を開示する習近平氏には、あるまじき行為です。

また、彼が月に一回行っている、習近平思想を幹部に伝える勉強会も、8月は取りやめています。習近平氏が一方的にしゃべり、それを幹部が一生懸命にメモするという、もう出来レース感がいっぱいの、演劇のような勉強会です。しかし、メモをしなかったり、自分の意見を発言したりすると、叱責を受ける上に、自身の地位も危なくなるので、参加している幹部にとっては、笑い事ではなかったりします。まぁ、こんな事をしている間にも、洪水にあった地区では、家畜の死骸が腐り始めて、本格的な疫病の蔓延が予見されているのですが、どうも、習近平氏は知った事ではないようです。

一つには、そこそこ高齢なので、体調が良くないのではないかと考えられます。これに関しては、中国政府から認めるようなコメントは出てこないでしょうから、確認する手段はありません。そして、もう一つには、度重なる天災、経済危機で、習近平氏に鬱が入ったのではないかという説があります。彼は、「こうあるべきだ。こうでなくてはならない」とは良く言うのですが、では、具体的な策があるのかと言えば、それを言った事はありません。たまに、有無を言わせず強行すると、バランスや結果について何も考えていないので、副作用が凄くて、武漢肺炎対策後みたいに、中国経済をメチャクチャにして終わったりします。それでも、誰も批判できないのが、今の中国の悲劇です。

完全にサイコパスで、意識から現実を切り離して行動できるなら別なのですが、感じる心があれば、今の状況で平然としていられる方がおかしいです。しかし、習近平氏の行動の原動力は、権力維持なので、政治として、まっとうな策が無いのですね。例えば、数年前に起きた上海株の大暴落ですが、中国政府が取った対策というのが、主な証券会社に命令して、株を買い支えろ、幹部に対して株を売るなと命令する事でした。市場に対して、こんな策を打っても、流れを変えられるわけがないし、市場の透明性が無くなるので、悪影響が出るのは明白です。しかし、発想として、命令して現実が変わるというパターンしか無いので、実に幼稚な事しかできないのですね。合理的な根拠を持った対策が打てない。「私はこう望んでいる」で、ゴリ押しするしか無いのですね。中国共産党の政策は、大概これで説明がつきます。それで、発生する現実の損失や被害を、強権で無視できるので、それが通ってしまうのです。

なので、中国の外交が「戦狼外交」と言って、やたら強権的なのも、自信があるからというより、相手に噛み付いて脅す方法しか知らないからというのが正しいと思います。中国が望んだら、現実が、その通りにならないとおかしいという考え方なんですね。反論が出てくると、その内容を問わず、全て敵と見なします。その為、中華思想の特徴が、傲慢になるわけです。その為、予想外に強い抵抗を受けると、しばらく、その相手に対して沈黙するのも特徴です。弱みを見つけると、集中して殴りにくるけど、一発くらうと大人しくなるみたいな感じですね。ある意味、習近平氏は、その中華思想を体現する人物です。

これは、実際に中国の外交がやっている事を見れば判ります。口では、やたら尊大で攻撃的ですが、やっている事と言えば、相手の国からの輸入を止めたり、実質的に商売ができない関税をかけたり、その国の人間にスパイ容疑をかけて逮捕して人質をとったり、ようは卑怯な事をして恫喝する事しかしていません。これは、国家がやることではなく、チンピラの発想です。ああ、そういえば、中国共産党は国家ではなく、ただの党が国全体を支配しているだけの集団でしたねぇ。人民解放軍が制圧する対象は、共産党に脅威になる人民も含んでいます。

BRICS会議の内容を、過大評価して伝えるメディアがチラホラ出ていますが、G20に出席しない習近平氏、戦争犯罪人の指名手配を受けて、国外に出れないプーチン氏、ミサイルを撃つ事でしか話題にもならない金正恩氏などを見ていると、むしろ孤立しているように見えるのですがねぇ。』