台湾・国防部、中国を警戒 「習氏3期目中に統一問題進む」

台湾・国防部、中国を警戒 「習氏3期目中に統一問題進む」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM3185E0R30C23A8000000/

『【台北=中村裕】台湾の国防部(国防省)は31日、中国の軍事力を分析した年に一度の報告書「中共軍力報告書」を作成し、立法院(国会)に提出した。その中で「習近平(シー・ジンピン)指導部は、習氏が3期目のうちに台湾統一問題の解決を推し進める可能性があることは明らかだ」と指摘した。

防衛の最前線に立つ国防部が、中国の脅威をこうした直接的な表現を使って示すのは珍しい。特に同報告書では初めて「習氏が3期目の…

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『特に同報告書では初めて「習氏が3期目のうちに」と時期を明示。台湾の現場から見える軍事的脅威の危険性を指摘した。』

『近年の中国の軍事的な脅威レベルは既に、3段階のうち最も高い「高強度」に分類されると指摘した。根拠として、中国軍が最近、台湾の背後に当たる「東部」で戦闘機や艦船を使った軍事活動を頻繁に繰り返している点などを列挙。「台湾封鎖」の現実味を警戒した。』

『さらに中国の海軍が35年までに、九州・沖縄・台湾をつなぐ「第1列島線」と、小笠原諸島・グアムをむすぶ「第2列島線」の2つの防衛ラインの間の海域に、新たな戦闘能力を構築する可能性なども指摘した。』

『中国とロシアが、台湾周辺で協調する軍事行動が増えている点にも危機感を示した。その上で「ロシアによるウクライナへの侵攻以来、世界の地政学に変化が生じ、それが各国の対台湾政策にも影響を及ぼしている」と分析した。』