不動産、0円で売ります。ただし・・・。

不動産、0円で売ります。ただし・・・。
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/32251535.html

『不動産が売れない中国ですが、とうとう0円で売りますという募集が出始めました。当然ながら、カラクリがあって、ローンの残債を名義変更で引き受けてくれるのが条件です。つまり、ローンを払いきれない人が、損を承知で所有する物件を投げ始めたのですね。債務を不履行にすると、中国では日本とは比べられない不利益を受けます。個人を点数で評価する評価システムがあるので、そこに傷が付くと、飛行機・高速鉄道の利用ができなくなり、子供は大学に進学できません。場合によっては、就職先をクビになります。点数の評価基準は、中国共産党にとって益になっている人間かどうか。密告などをして、その有効性が認められると、点数が上がります。なので、損をしても、その後の人生を考えると、投げてしまったほうがマシなんですね。

また、売る方もバーゲンを始めています。マンションを買うと、もう一個部屋がタダで付いてきます。まるで、家電製品の安売りみたいな感じです。不動産は、所有している限り、持ち主に金利の負担が、かかってきますので、早く手放したい為、こちらもバーゲンセールです。現金に変えてしまわないと、価値が下がる一方なので、負債が増えるだけなんですね。こういう売り方をしているのは、地方の3級以下の都市ですが、それでも売れません。今、ちょっと前と違って、不動産の所有がリスクと考えられています。それまでは、マンション転がしをしていれば、資産が増えて、ろくに中身を見もせず、ネット情報だけで、売り買いして利ザヤを稼ぐという荒い取引が普通だったのですが、今では、ババ抜きのジョーカー見たいな扱いです。誰に押し付けて逃げるかという扱いになっています。

相場が売り市場になっているので、更に不動産価格を押し下げます。そして、中国政府も金が尽きてきたので、不動産税をかける準備を進行中です。中国の不動産は、賃貸権の売買なので、誰も所有しているわけではなく、不動産税というのはありませんでした。取引に対して税金が、かかるだけでした。しかし、確実に権利の所有は課税の対象になろうとしています。これも、不動産の価値が、今までと変化する理由の一つです。

今、色々な面で債務不履行者に対する締め上げが強くなっています。不動産で資金の流通が詰まると、市場が崩壊しかねない局面になってきているからです。先日、雷鳴作戦という名前で、債務不履行者の一斉摘発も行いました。これは、見せしめ行為みたいなもので、狙いは借金の返済は滞うらせるなというメッセージです。

一見、法執行を厳格にして、秩序を堅持しているように見えますが、実情は違います。こういう見せしめをする一方で、銀行預金が謎の紛失をしたり、一回に下ろせる預金額に制限を設けたり、個人の財産である銀行預金に様々な操作をしています。銀行に、このような命令を下せるのは、共産党しかありえないので、指示があったのでしょう。銀行に預金が無いという事は、銀行が資金運用に失敗したと考えるのが我々の考えですが、恐らく中国の場合、政府が銀行の金を抜いたと思われます。つまり、個人預金の横領です。騒ぎになる前に、威嚇を仕掛けてきているのが、一連の動きです。これで、抗議などをすると、例の評価システムで悪い点数を付けて、共産党に非協力的な人物として、色々な面で不利益を受ける事になります。まぁ、脅しですね。黙って、取られとけという話です。

中国が経済の混乱のツケを、どこに押し付ける気なのかは、明白です。人民です。』