中国で、誰か要人が死んだらしい。
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/32184117.html
『中国で要人が逝去(死亡)すると、SNSなどの背景色をグレーにして、弔意を示すという習わしがあります。多くの国で半旗を掲げるのと、意味合い的には同じですね。これは、中国政府からの指示で行うわけですが、とても不思議な事が先日、起きました。弔意を示せという指示は来たのですが、肝心の誰が亡くなったかが不明という、実に摩訶不思議な事態が発生しているようです。
もちろん、誰彼関係無く、ここまでの扱いを受けるわけではなく、共産党内でも、相当の高官か、職歴のあった人物という事になります。明らかにされていないので、憶測になりますが、胡錦濤氏ではないかという噂が出ています。彼の健康状態が高齢の為に良くない事は、知られていますし、先日の人民大会では、中途で恐らくは習近平氏の指示で、強制的に途中退場させられるなど、大きな恥をかかされました。習近平氏に権力を譲った本人なんですがねぇ。
ただ、あの時は、有力な国家主席候補がいたので、あくまでも、妥協の産物として4年間だけ習近平氏に任せる予定でした。有力な後ろ盾がいないので、権力闘争の緩衝として都合が良かったからです。しかし、習近平氏は、一度握った権力を手放せば、二度と返り咲けない事を知っていたので、全ての障害を叩き潰して、唯一絶対の権力者に登りつめたわけです。国家保安部を最初に押さえて、「腐敗防止」の錦の御旗を掲げて、誰でもやっている不正蓄財や権力乱用をネタにして、全ての障害を排除しました。障害になりそうな人物も排除しました。
おかげで、中国共産党御用達の監獄が、満杯になるほどの逮捕者が出ました。当然ながら、面従腹背の権力に媚びているだけの人間しか残らないので、基本的に誰も信用できません。敵を作りすぎたからです。その為、毛沢東に習って、個人崇拝を進めるしか無いのです。「理屈は抜きで、習近平氏は素晴らしい」という思想を、植え付けるしか権力を保てません。なので、小学校の道徳の時間に、習近平思想を教えます。
そして、これは、中国で活動する全ての人間が対象になります。例えば、中国で操業している外資企業の幹部とかです。なんと、共産党主導の勉強会に強制参加させて、習近平思想の勉強会を開いています。最後には、リポートの提出も要求しているみたいで、やっている事が北朝鮮に似てきました。北朝鮮の場合は、主体思想ですね。「自主・自立・自衛」の素晴らしい国家を目指すまでは良いのですが、何故か、ここから、その実現の為に金一族を指導者として啓蒙しないといけないという、ねじれた論理になります。変形王権神授説です。金一族は、大任を任された不可侵の存在というわけです。その為、神話級の創作された逸話が、何種類も流布されています。
習近平氏が、やっている事も、基本的には同じです。神話的な作り話を持ち出さないので、まだ現実に繋ぎ止められていますが、無条件の服従を当たり前の事として要求しているのは、まったく同じです。それ以外の方法で、権力を維持できないのですね。プーチン氏のようなカリスマがあるわけでもなく、基本的に習近平氏の政策は、ことごとく失敗しています。例えば、水害に強い都市を作るスポンジ都市構想は、もう10年程も推進されていますが、今年の水害を見れば、結果は一目瞭然です。
首都機能の分散を目論んだ雄安新区は、早くも廃墟臭が漂ってきています。そもそも、長江が氾濫した時の遊水地として認識されていた土地だったので、洪水に弱いのですよね。なので、雄安新区を守る為に、ダムから放水させ、堤を壊して、河北省へ水を流したわけです。この時点で、いきなり、この地域は、保水地域に指定されました。なので、一番被害が酷いところは、水深が6Mになり、三階の高さまで水没しました。土地の賃貸権を不動産開発業者に販売すれば、濡れて手に泡で税収があったので、本来は洪水の為に確保しておくべき土地も、どんどん開発して住宅地にした結果です。ある意味、洪水に巻き込まれるのは、当然です。
それにスポンジ都市と言っても実態は、酷いもので、雨水を流す側溝が、どこにも繋がっていないとか、甚だしい場合には、側溝のフタだけ地面に敷いて、溝すら掘らず、それっぽく見えるだけの工事をしたケースもあります。書類的に、「やりました」というのが役人には大事なので、役に立つかどうかは、ある意味どうでも良いのですね。行った規模とスピードで評価されて、昇進しますから。これだと、何十年やっても、洪水対策にはならないですね。
香港を約束を破って、無理やり併合したのは、国内的には成果と呼べなくもないですが、海外からの不信と反発を呼び起こしたので、バーターですね。欧州の中国礼賛が止まったので、むしろマイナスかも知れません。これも、約束の期日まで待てば、完全にイギリスとの約束も履行されて、波風なく中国の統制下に入る予定だったのですが、自分の手柄にしたい習近平氏が強行した結果、周囲から警戒される結果になりました。成果と呼ぶには、厳しいですね。
国内の様子を見て、安全が確保できるまで、誰が亡くなったのかは発表されないでしょう。あの江沢民ですら、死んでから公表されるまで、3ヶ月程の様子見期間がありました。どう発表するか、どう扱うかの合議が必要だからですね。まぁ、死んでも政治の道具という事です。』