中国に軍事情報流出の疑い 米司法省、兵士2人逮捕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN040190U3A800C2000000/
『【ワシントン=芦塚智子】米司法省は3日、中国に米国の軍事情報を流出させたとして海軍の兵士2人を逮捕したと発表した。海軍の艦船や軍事演習、沖縄の米軍基地などに関する情報を中国の情報員に渡し、報酬を受け取った疑いが持たれている。
オルセン米司法次官補(国家安全保障担当)は記者会見で「米国の国防に重要な情報をなんとしても入手しようという中国政府の決意を示している」と指摘。「中国の脅威に対抗し、抑止するために引き続きあらゆる法的手段を講じていく」と強調した。
司法省によると、逮捕・起訴された海軍兵の1人は西部カリフォルニア州の海軍基地勤務。2021年8月から23年5月ごろにかけてインド太平洋地域での米軍の演習計画や、沖縄の米軍基地に設置されたレーダーシステムの設計図を含む情報や写真、映像を中国の情報員に渡したとされる。約1万5000ドル(約210万円)の報酬を受け取っていたという。
もう1人は強襲揚陸艦「エセックス」の乗員で、22年2月から23年にかけて同艦や他の米艦船の技術マニュアルや写真、映像などを中国の情報員に渡し、数千ドル以上の報酬を受け取っていた疑い。
米メディアによると、2人は中国出身で米国籍を取得しているという。米国は中国によるスパイ活動やサイバー攻撃を批判している。』