中国軍、進む台湾包囲シナリオ ペロシ氏訪台1年

中国軍、進む台湾包囲シナリオ ペロシ氏訪台1年
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM139IL0T10C23A7000000/

『【この記事のポイント】
・中国軍機や艦艇、台湾東部の西太平洋で活動を活発化
・計画中の4隻目の空母就役なら「台湾封鎖」に現実味
・砂浜への上陸や台北港、桃園空港の急襲を台湾は警戒

米国のペロシ前下院議長が台湾を訪問してから2日で1年がたつ。中国は当時、大規模な軍事演習で反発し、台湾有事への危機感は一気に高まった。その後、中国はどう動き、台湾統一は今どこまで現実味を帯びているのか。台湾各地でのドローン映像…

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『柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
分析・考察

戦争は自滅行為である。戦争を起こすのは簡単だが、終わらせるのは難しい。しかも、代償の伴うものである。北京は台湾に侵攻する大義名分がない。むろん、権力者の判断は常に合理性に基づくものとは限らない。だからこそ、国際社会はいかに戦争を阻止するかを真剣に考えなければならない
2023年8月1日 8:10 』

『神保謙
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説 台湾有事の要衝への現地取材、近年の軍事演習の分析、識者への取材など力の入った特集記事となっている。防衛白書(令和5年)は「中台の軍事バランスは全体として中国側に有利な方向に急速に傾斜する形で変化している」と記述しており、中国の台湾侵攻能力の分析には動体視力が必要だ。中国側は台湾侵攻作戦が十分に可能であることを早期に既成事実化し、米軍の軍事介入コストを大幅に上昇させ、台湾の抵抗意思を削ぐことに注力するとみられる。米側もこのような既成事実化を防ぐための活動を強化する。危機は起こるべくして起こりやすい構図となっている。
2023年8月1日 7:43』