中国、地方債務削減「包括的に対応」 共産党方針

中国、地方債務削減「包括的に対応」 共産党方針
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『【北京=川手伊織】中国共産党は24日、中央政治局会議を開き、2023年下半期の経済運営方針を決めた。厳しさを増す地方の財政難をめぐり「債務削減の包括的な方策を定めて実施する」と打ち出した。「不動産政策を適時調整し合理化する」とも強調し、住宅市場の長引く不振に対応する。

政治局会議は、習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が主宰して開く。3カ月ごとに経済の現状を点検し当面のマクロ経済運営の方向…

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『7月の会議は下半期の方針を決めるため注目度が高い。

会議は重点分野のリスクの予防・解消を重視した。マンションの販売不振や新規開発の低迷が続く不動産市場は「需給関係に重大な変化が生じた」と分析。消費者の購入意欲を刺激するため、都市部での購入制限の緩和などが念頭にあるとみられる。

地方政府は不動産市況の低迷などで歳入が不足し、債務問題が深刻になっている。金融不安に飛び火することを防ぐため、債務削減に向けた包括策の作成を急ぐ。中小金融機関の健全化も推進する。

足元の経済情勢をめぐって「新たな困難に直面しており、最たる問題は内需の不足にある」と指摘した。積極的な財政政策と緩和的な金融政策を継続する。

家計の所得を増やして消費の拡大を促す。具体的な分野として、自動車や電子製品、住居関連などの大型製品のほか、スポーツや旅行などサービス消費を挙げた。

民間企業の投資を促す政策も打ち出す。政府の投資ではインフラ建設などに充てる専項債と呼ぶ債券の発行を加速する。このほか、IT(情報技術)などプラットフォーム企業の健全かつ持続的な成長を促す姿勢も示した。

会議では新たな財政出動については具体的な言及がなかった。春以降の景気回復力に陰りがみられるなか、中国では財政拡張論が浮上していた。政府系シンクタンクの中国社会科学院は景気対策として23年の財政赤字を1兆3000億元(約25兆円)以上拡大するよう提起していた。

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察 問題意識は間違っていないが、地方政府の仕事は社会保障などを担っていることである。

しかし、財源が足りない。土地財政の神話はすでに破綻した。地方債を発行して、引き受け手はみつからない。

地方財政難は何を意味するものなのか。それは社会保障危機を意味するものである。約束された年金や健康保険の支払いが遅れれば、低所得層は立ち上がる。

ただし、ここで無理に国有銀行に地方債を引き受けさせると、次のステージでは、スタグフレーションが待っている
2023年7月25日 7:22 』