引退した旧幹部が次々と復帰する李強体制の中国

引退した旧幹部が次々と復帰する李強体制の中国
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/31941584.html

『現中国の首相である李強氏(紛らわしいので、再度書きますが、李克強氏が前首相で、現首相が李強氏です)の実務処理能力が、かなり低い事が問題になっています。もともと、習近平氏の腰巾着として出世してきたので、今回の首相抜擢も、間の序列を数段すっ飛ばして、上海共産党書記長から、いきなり首相に昇格です。

当然ながら、周りのヤッカミが凄くて、恒例の大名行列のような、首相の地方巡察の際、現地の共産党トップが出迎えにでないという事が、頻繁に起きています。超官僚組織である共産党で、序列を飛ばした出世というのは、いわば禁忌破りとも言えるので、当然ながら周りの目は冷ややかです。中国における首相の役割は、主に経済政策と地方行政の統括を担当します。国の代表が書記長であるなら、実務のトップが首相という事です。

上からの引き上げで出世した人間にありがちですが、地位についたが良いけれど、その地位に相応しいアイデアや見識が無いという事があります。李強氏の場合、今までは習近平氏に追随していれば、誰からも文句なく出世できたわけですが、首相ともなると、この難しい局面で、立て直しを具体的にしないといけません。結局、高齢で政界を引退した、旧共産党幹部を呼び戻して、特に外交、経済を担当してもらうという事が起きています。

まずは、完全引退を表明していた劉鶴氏が、呼び戻されました。李克強氏が首相をしていた時に、副首相を務めていた人物です。経済通で知られているブレーン的立ち位置だったのですが、なぜか今でも、幹部の経済会議に呼ばれて、政策に参加しています。この方は、いわゆる後ろ盾になる幹部がおらず、実務能力だけで出世してきたので、長老に参加できる目は無く、ここが最終地点と判断しての引退でした。それが、なぜか今でも頼られています。

外交も金融も、実績が無い人物の為、周りからも軽く見られている事が、態度に出てしまっているので、実際に指示を出しても地方政府が言う事を聴くかどうか怪しいという事もあります。そして、いわゆる江沢民政権下で実務を積んだ金融担当者や経済政策立案者を、「出自」を問題にして政界から追い出してしまった為、楯突く人間がいない代わりに、立案してくれる人間もいなくなりました。

習近平氏は、学歴コンプレックスでもあるのか、海外で金融を学んで学位を持つようなハイスペックな人間が嫌いなんですね。ちなみに、権力を取った後に、精華大学から学位を贈られていますが、習近平氏の正式な学歴は、小卒です。これは、本人の問題ではなく、父親の習仲勲氏が、毛沢東に嫌われて、建国のメンバー幹部だったにも関わらず、地方に左遷させられ、反革命分子として不遇な扱いを受けた事による影響です。勉強どころではなく、息子の習近平氏は、いわゆる紅衛兵の吊し上げにあい、公共の場に引き出されては批判されるという過酷な少年時代を過ごしました。なので、学校に通えなかったのです。

おそらく、その復讐なのでしょうが、現在、故郷にある父親の墓は、毛沢東を祀ったメモリアルより面積が広く、規模も大きいです。しかし、政策は毛沢東に準拠するという何とも、皮肉な事になっています。ちなみに父親が毛沢東に嫌われた理由は、独裁について批判し、合議による政策決定を提唱したからです。毛沢東が失敗した経済を立て直した劉少奇氏について、最後まで裏切らなかった事が逆鱗に触れたと言われています。まぁ、父親から見れば、現在の習近平氏は、不肖の息子という事になります。党の重要ポストを失っても、毛沢東に靡かなかった父親とは、真逆の道ですからねぇ。

実際問題として、江沢民時代に育てた人材抜きで、中国の経済を回すのは無理です。』