相互の基本政策は合意するが警戒は緩めない米中関係

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:相互の基本政策は合意するが警戒は緩めない米中関係
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5446848.html

『外交的な動きには、いろいろと目くらましもあるし脚色もある。そういうものをそぎ落としてしっかりと見ていかないと、本当の動きを見失う。今回2023年6月のアントニー・ブリンケン米国務長官US Secretary of State Antony Blinkenの訪中も、そういう視点で眺めてみると米中関係の現状が分かってくる。
 
今回、米側が熱心にブリンケン訪中を実現しようとしたり、訪中後も中国に対する角のある発言を避けたりしたためか、米側の対中姿勢の変化を云々する向きも一部ある。

だが米国の対中政策の基本は不変だ。米側の対中姿勢の明確化は、昨年11月のバイデン・習近平会談において確認されており、今回はそこで合意に達した米中の了解(それぞれの基本政策は堅持しつつ対話を強化し米中関係をしっかり管理する)の延長線上にある。  
中国側の発表では、ブリンケンは、2022年11月にジョー・バイデン大統領が伝えたこと、つまり「新冷戦」を求めず、中国の国家制度の変更を求めず、同盟関係の強化を通じて中国に対抗せず、「台湾独立」を支持せず、中国と衝突する気はなく、中国との高いレベルの交流を望み、意思疎通を良くし、責任を持って不一致をコントロールし、対話と交流、協力を求める、という約束を遵守すると言ったという。

ワシントンから聞こえてくる対中強硬発言とは距離があるように見えるが、これが昨年11月の大統領の発言内容であり、今回の訪中は、このラインに沿って進んだ。参照記事 過去ブログ:2023年6月ブリンケン国務長官が訪中も、米中の溝深まる: 、、、、

このフォーサイトの分析を、米中の外交を「高度」と言っていいのか「曖昧」と言えるのか、、、

一見複雑に見えるが、世界各国が平和を求めながら、現実には「軍の近代化」に懸命である矛盾に対するのと同じ理解が必要なのだろう。

元記事ではこれを「ニクソン・キッシンジャー時代」の協調と対立に例えているが、中国が、侵略を犯している軍事大国ロシアを支援している状況で協調は許されないだろう。

当時も悲惨なベトナム戦争が在ったが、地域は限定的で、世界戦争への不安は無かった。
今中国は核を保有し、ロシアはベラルーシへ戦術核を配備した。世界戦争への危険レベルが、ニクソン~キッシンジャー時代とは比較にならないほど高いと思われ、それを非難しない中国の姿勢に、協調や妥協は無用だと思うが、、。 』