逗子斜面崩落事故 管理会社の社員 業務上過失致死の疑いで送検
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230623/k10014107371000.html

『3年前、神奈川県逗子市でマンションの敷地にある斜面が崩れ下の歩道を歩いていた女子高校生が死亡した事故で、警察は、マンションの管理会社の36歳の社員が斜面の「ひび」について報告を受けるなどしていながら適切な対応を怠った疑いがあるとして23日、業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
3年前の2020年2月5日、逗子市でマンションの敷地にある斜面が崩れ、斜面の下にある道路脇の歩道を歩いていた18歳の女子高校生が土砂に巻き込まれて亡くなりました。
警察が原因について捜査を進めた結果、都内にあるマンションの管理会社「大京アステージ」の担当者が、事故前日に「現場の斜面にひびが見つかった」という報告をマンションの管理人から受けていたにもかかわらず、適切な対応を取っていなかった疑いがあることがわかったということです。
警察はこうした対応が事故につながったとみていて、捜査関係者によりますと、この管理会社の36歳の社員を23日、業務上過失致死の疑いで書類送検したということです。
警察は容疑を認めているかどうか明らかにしていません。
事故をめぐっては、マンションの管理組合や管理会社などに対して、遺族が賠償を求める民事裁判が横浜地方裁判所で続いています。
亡くなった女子高校生の遺族代理人声明文公表
亡くなった女子高校生の遺族の代理人は23日、ホームページで声明文を公表しました。
この中で、「民有地の地盤や擁壁の老朽化に伴う崩落事故は、今後益々増加が予想されます。様々な工作物や設備、そして社会的インフラに囲まれて生活している我々は、老朽化に伴うリスクに真剣に向きあう時期に来ています。現状のままですと、みなさんや、その大切な家族が普通に生活している中で、突如命を奪われてしまうことが多く起こることでしょう。それぞれが抱える危険要因を常に意識してその対応策を社会全体で考えることが求められています」としています。
「大京アステージ」広報担当者「コメントを差し控える」
社員が書類送検されたことについて「大京アステージ」の広報担当者は「民事裁判中の上、捜査も受けているため、コメントを差し控えさせていただきます」としています。』