米沿岸警備隊、2年ぶり台湾海峡航行 緊張激化に目配り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN224790S3A620C2000000/
『【ワシントン=中村亮】米沿岸警備隊の船舶が20日に台湾海峡を航行したことが分かった。海軍第7艦隊が21日、明らかにした。沿岸警備隊の台湾海峡通過は約2年ぶり。米国は海軍の艦船を派遣せず、中国と緊張が激化しないよう配慮した可能性がある。
ブリンケン米国務長官は18〜19日、北京を訪れて中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席らと面会した。軍事衝突を避けるため対話継続で一致しつつ、台湾の扱いをめぐり米国と中国の隔たりが改めて鮮明になった。
沿岸警備隊の船舶派遣は台湾海峡が国際海域だとして航行の自由を維持する米国の立場を訴えつつ、中国との過度な対立を避ける思惑が透ける。法執行機関の沿岸警備隊は、海軍に比べて相手国の激しい反発を防ぎやすい。
第7艦隊は21日の声明で、台湾海峡の航行に関し「自由で開かれたインド太平洋に向けた米国の関与を示す」と言及した。「米軍は国際法が認める地域で飛行し、航行して活動する」と改めて明言した。
第7艦隊の報道担当者は日本経済新聞の取材で、沿岸警備隊の船舶による台湾海峡航行は2021年8月にミサイル駆逐艦と共同で通過して以来だと説明した。
沿岸警備隊のリンダ・フェーガン司令官は6月上旬、日経の書面取材で「さらなる巡視船の監視活動や特別部隊を含めてインド太平洋における長年の活動を続けていく」と断言。インド太平洋を重視する方針を鮮明にしていた。
米中の対話は不透明な要素がある。バイデン米大統領は20日、西部カリフォルニア州で開いた資金集めの会合で中国の習氏は「独裁者」との認識を示した。中国はバイデン氏の発言に反発を強めている。』