米がインドに無人航空機 首脳会談、安保協力を拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22E300S3A620C2000000/
『【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は22日、ホワイトハウスでインドのモディ首相と会談した。インドが米国から無人航空機を調達したり、戦闘機エンジンを共同生産したりすると合意した。中国の脅威をにらんで安全保障と経済で協力を深める。
バイデン氏は会談後の共同記者会見で米国とインドの関係について「世界で最も重要な関係の一つであり、いまは歴史上で最も強固かつ緊密でダイナミックだ」と言及した。「無限の可能性を持つ将来をともに切り開く」と明言した。
モディ氏も「きょうの対話や重要な決定は我々の包括的かつ国際的な戦略的パートナーシップに新たな章を刻んだ」と指摘。「インドと米国の緊密な防衛協力は互いの信頼と共通の戦略的優先課題を象徴する」と述べた。中国への対処を念頭に置いているとみられる。
共同声明によると、インドは米国から無人航空機シーガーディアン(MQ-9B)を購入する。インド洋や国境付近で情報収集能力を向上させる。インドで組み立て作業を実施し、インドの防衛基盤の強化にもつなげる。
ゼネラル・エレクトリック(GE)と印国営ヒンドゥスタン・エアロノーティクス社は、インド国産戦闘機向けのエンジン製造に関する覚書を結んだ。両首脳は「協調して迅速に前例のない共同生産や技術移転を推進していく」と断言した。
共同声明はロシアによるウクライナ侵攻に関し「途上国などに対する戦争の影響を軽減する取り組みを強化すべきだ」と明記した。ウクライナ国民への人道支援で一致したが、ロシアを批判しなかった。ロシアと関係を維持するインドに配慮した可能性が高い。
両首脳は多国間システムの強化や改革が必要だと訴え、包括的な国連改革を主張した。バイデン氏はインドの国連安全保障理事会の常任理事国入りを支持すると改めて強調した。
バイデン政権は「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国の代表格であるインドの国際社会での役割拡大を後押ししている。
海洋安保協力も声明に盛った。東シナ海と南シナ海に触れ、航行や飛行の自由が重要だと言及した。モディ氏が立ち上げたインド洋の海洋安保を話し合う枠組み「インド太平洋海洋イニシアチブ」に米国が参加する。
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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察
国際政治はまさに合従連衡のゲームである。インドは八方美人のような巧妙な外交を展開する。
民主主義の国とは、自分が民主主義で仲間と演出する。
中ロとはBRICSの一員として付き合う。
ウクライナ戦争が勃発して、インドはぎょふの利を得ている。ロシアから大量の石油と天然ガスを輸入している。まるで正義感のない国のようにみえる。
いざというとき、インドがほんとうに頼れる国か、疑わざるを得ない
2023年6月23日 6:41』