中国台頭で米印接近加速 移民増加も後押し―専門家

中国台頭で米印接近加速 移民増加も後押し―専門家
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023062100649&g=int

『【ニューデリー時事】22日の米印首脳会談を前に、外交専門家のアルン・シン元駐米インド大使が時事通信の書面インタビューに応じた。中国の台頭や、米国で活躍するインド系移民の存在が、米印関係をより緊密にしていると指摘。会談で重要・新興技術に関する協力が進展することにも期待を示した。主なやりとりは次の通り。

米印、防衛協力で新枠組み 企業・研究機関が協議

 ―どのような首脳会談になるか。

 世界が多極化し競争が激しさを増す中、将来への道筋をつける会談になる。また、両首脳が昨年5月に発表した重要・新興技術に関する協力枠組みを通じた取り組みも、さらに進むことになるだろう。

 ―米印接近の要因は。

 米印関係は2000年以降、加速度的に進展してきた。モディ氏が首相になってからも、この流れは続いている。経済や科学技術分野での協力もそうだし、米印はともに国際法などに反する中国の一方的な行動に直面している。

 ―中国に対抗するため、米印関係の深化が重要か。

 中国に対抗する上でのインドの主要戦略は、自国の経済力や軍事力をさらに高めることだ。米国との協力を深めることで、これらの分野がさらに強化される。米国とは既に多くの軍事演習を行っており、その規模も拡大している。

 ―インドから米国への移民が増えていることも、両国関係に好影響を与えているか。

 間違いない。インド系は米国で2番目に人口規模が大きい移民だ。政権内や議会、官僚やビジネス界で存在感を発揮している。マイクロソフトやグーグル、IBMなど米大手企業の経営陣にもインド出身者は多い。イノベーション分野で米国が世界をリードする現状に大きく貢献している。

 ―米国は、インドをロシアの影響力から引き離そうとしているのか。

 米国は印ロの伝統的関係や、インドの防衛装備品の60%近くがロシア製ということも理解している。(ウクライナ侵攻に関する)欧米の制裁によってロシアは中国と関係を深めており、中印の懸案のためにロシアが中国側に立たないようにする必要がある。 』