米英FTA棚上げ、首脳会談で議論せず EU離脱の旗印
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR080650Y3A600C2000000/
※ 米国としては、USMCA(新NAFTA)の経済圏の利益を守る必要があるんだろう…。
※ その延長で、TPPからも離脱した…、とオレは思っている…。
『【ロンドン=江渕智弘】米国と英国の自由貿易協定(FTA)交渉が当面棚上げされる見通しになった。スナク英首相が7日、バイデン米大統領との会談前に「優先事項ではない」と述べ、議題にしない考えを示した。米国とのFTA締結は欧州連合(EU)からの離脱を推進した与党・保守党の旗印だった。
バイデン氏とスナク氏は8日、米ワシントンで会談。これに先立ってスナク氏が英メディアの取材に答えた。FTAが米英双方にと…
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『FTAが米英双方にとって優先事項ではないと語ったうえで「今の時代特有の課題と機会を反映した経済連携を重視する」と説明した。
貿易の促進に向けて「具体的で的を絞った方法」をバイデン氏と協議すると話した。重要鉱物やデジタル分野での協定が念頭にあるとみられる。インディアナ州などと結んでいる米国の個別の州を相手にした貿易協定の拡大もめざす。
EUから離脱した英国が望んだ米英FTAはトランプ前米政権が2020年5月に正式に交渉を始めた。新たなFTA締結に消極的なバイデン政権が21年に発足し、停滞していた。
8日の首脳会談ではウクライナに対する軍事支援や人工知能(AI)をめぐるルールづくり、政治の混乱が続く英領北アイルランド問題などを話し合う。
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察 Brexitの一つの目玉はEUの枠組みから離れて、世界各国、特にアメリカや日本との自由貿易をイギリスに都合の良いように(EUの他の加盟国に引っ張られることなく)決めることができる、ということだった。
確かに日英自由貿易協定は実現したが、基本的には日EUの協定を焼き直すものであった。
アメリカとの協定はEUも結んでいないだけに、これがうまくいけばBrexitを支持した人たちも留飲を下げると思いきや、アメリカが自由貿易に対して背を向け、まったく乗り気ではなくなった。
結果としてBrexitは期待した成果をあげることができず、マイナス面ばかりが目立つこととなった。
2023年6月9日 1:35 』