日経平均「SQ超え」で一段高 7月物オプションに先高観
金融工学エディター、小河愛実
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0915Z0Z00C23A6000000/
※ 『SQ算出日の日経平均がSQ値を超えられない場合「幻のSQ」と呼ばれ、弱気相場への反転サインとされる。例えば、22年6月のSQでは、SQ値の2万8122円を超えられず、その後、2万6000円前後まで下落した。オプションの買う権利(コール)の建玉(未決済残高)が積み上がりが今回と似ており、似たような動きになるとの警戒感があった。』…。
※ こういうことは、知らんかった…。
※ いずれ、底流では、ウクライナ戦争の勝敗の行方の「予測」と、戦後の世界の姿への「予測」が、激しく争闘しているものと思われる…。
『9日の日経平均株価は前日比の上げ幅が一時600円に迫る上昇となった。上昇に弾みがついたきっかけは「SQ(特別清算指数)」という数値の突破だ。5月以降の上昇相場の主戦場となってきた6月限月の株価指数先物とオプションの売買をひとまず手じまう値段になる。多くの市場関係者の相場観を集約したこの数値を超えたことが、新たな上昇相場への期待を生んだ。
「『幻のSQ』となって日経平均が弱含むとみていたが、警戒し…
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『警戒しすぎたようだ」。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは9日午前の日経平均の動きにこうこぼした。
SQは先物やオプションを途中で反対売買せずに期日まで持ち続けた場合の清算価格を指す。6月物は8日が最終売買日で9日がSQ算出日だった。SQ値は日経平均構成銘柄の始値で計算し、この日の9時過ぎに速報値で3万2018円となった。市場関係者が固唾をのんで見守ったのが日経平均が3万2018円を超えるかどうか。9時15分前後に突破し、安堵が広がった。
SQ算出日の日経平均がSQ値を超えられない場合「幻のSQ」と呼ばれ、弱気相場への反転サインとされる。例えば、22年6月のSQでは、SQ値の2万8122円を超えられず、その後、2万6000円前後まで下落した。オプションの買う権利(コール)の建玉(未決済残高)が積み上がりが今回と似ており、似たような動きになるとの警戒感があった。
三浦氏は、前日までの乱高下のなかで「ポジションの調整が進んだ」とみる。6月限月の日経平均のコールの建玉は5日にピークの19万枚まで膨らんでいた。最終取引日だった8日にも18万枚超残り、ほとんどが清算されたもよう。オプションによる日経平均の大きな値動きはひとまず一段落しそうだ。
7月限月のオプションでは、静かにコールの買いの積み上げが始まっている。5日以降で1万枚増えて9万5000枚となった。現状では、3万4000円のコールの建玉が1万2000枚あるほかは、1つの行使価格で1万枚を超えるような建玉はないため、コールに関連した先物の売買で株価が大きく動くような状況ではない。
「日経平均の急ピッチな上昇への恐怖感からトレーダーが慌ててコールを買っていた5月から、7割くらいは手じまわれた。これからはじわじわ増えていく展開か」とゴールドマン・サックス証券の石橋隆行ヴァイス・プレジデントはみる。コール人気が続いており今後、残高がどこまで積み上がっていくかが焦点になる。
(金融工学エディター、小河愛実)』