世銀、世界成長率を2.1%に上方修正 23年も減速続く

世銀、世界成長率を2.1%に上方修正 23年も減速続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06DI70W3A600C2000000/

 ※ 『IMFやOECDの世界GDPは購買力平価ベースで集計してます』…。
   『世銀のGDPは米ドル市場レートで集計してますので、新興国ウェイトが小さくなるため、経済成長率は低く出がちになります』…。

 ※ ここは、知らんかったぞ…。

 ※ 単純に、「数字」だけ見てても、いけないわけだ…。
 
『【ワシントン=高見浩輔】世界銀行は6日、2023年の世界の実質経済成長率を1月時点の1.7%から2.1%に上方修正したと発表した。新型コロナウイルス禍を封じ込めるゼロコロナ政策を終えた中国の回復を見込む。米欧の急ピッチな金融引き締めを背景に22年の3.1%から減速するシナリオは維持した。

23年の成長率は年初の個人消費が底堅かった米国を1月予想から0.6ポイント引き上げて1.1%とし、ユーロ圏も…

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『ユーロ圏も0.4ポイント高い0.4%とした。日本は賃金の伸びの弱さが消費を押し下げるとして0.8%まで0.2ポイント下方修正した。中国は5.6%と1月から1.3ポイント引き上げた。

急速な利上げの効果は23年を通して経済を下押しし、24年の成長も押し下げる。個人消費の大幅な減速を見込む米国は24年の成長率予想が0.8%と低い。日本もさらに0.7%まで減速する。世界経済では2.4%と予想を0.3ポイント引き下げた。低い成長率が続く見通しだ。

世界銀行グループのバンガ総裁は「貧困を減らし、繁栄を広げる最も確実な方法は雇用であり、成長の鈍化は雇用創出をより困難にする」と懸念を表明した。チーフエコノミストを務めるギル上級副総裁は、高インフレに対応する先進国などの利上げにより新興国や途上国の債務問題が深刻になっていると指摘した。

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永浜利広
第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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ひとこと解説 2023年の表面上の経済成長率はIMF見通しの+2.8%やOECD見通しの+2.6%より低くなってますが、単純に比較はできません。

というのも、IMFやOECDの世界GDPは購買力平価ベースで集計してますので、新興国のウェイトが大きくなり、経済成長率が高くなりがちです。

一方、世銀のGDPは米ドル市場レートで集計してますので、新興国ウェイトが小さくなるため、経済成長率は低く出がちになりますので、注意が必要でしょう。
2023年6月7日 8:25 (2023年6月7日 8:26更新) 』