再エネの発電能力、化石燃料に匹敵 世界で5割規模へ

再エネの発電能力、化石燃料に匹敵 世界で5割規模へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0105H0R00C23A6000000/

 ※ そりゃまあ、「発電設備」を増設すれば、「発電能力」は増えるだろう…。

 ※ しかし、当たり前の話しだが、「太陽光発電」は、夜間は発電できない…。
「風力発電」は、「風が止まれば」発電できない…。

 ※ データセンターは、夜間は止めるのか?風が止まったら、人工透析止めるのか?

 ※ そういう「根本的な問題」は、全く解決されていないのだ…。

『世界で太陽光など再生可能エネルギーの導入が急拡大している。国際エネルギー機関(IEA)は1日、2024年の再生エネ発電能力が約45億キロワットになる見通しを公表した。石炭などの化石燃料に匹敵する規模だ。50年の二酸化炭素(CO2)実質排出ゼロに向けて各国が導入を加速したほか、ロシアのウクライナ侵攻で化石燃料の輸入依存への危機感が強まったのが要因だ。

再生エネの発電能力は24年には全電源の5割規模…

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『再生エネの発電能力は24年には全電源の5割規模になるとみられる。ただ火力などに比べて稼働率は劣るため、実際の発電量は5割より低くなる。安定電源として活用するには、太陽光に比べて導入が遅れる風力の拡大といった電源構成の多様化や、送電網整備などが課題となる。

IEAによると、世界の再生エネの発電能力は22年に21年比で約3.3億キロワット増えた。23年は4.4億キロワット増え、前年からの増加幅は過去最大となる見通しだ。

24年の発電能力は約45億キロワットを見込む。これは21年時点の化石燃料(約44億キロワット、独調査会社スタティスタ調べ)と同規模になる。原子力や火力発電所のように24時間発電できるわけではないが、原発4500基分にあたる。

IEAは太陽光は23年の増加幅の過半を占める可能性があり、24年もさらに増えると予測。メガソーラー(大規模太陽光発電所)に加え、屋根に設置するタイプの太陽光パネルの普及が進む。

風力も勢いを取り戻す。近年は新型コロナウイルス禍で導入の伸び悩みもみられたが、再び導入増に転じると分析した。

中国と欧州連合(EU)がけん引役となる。IEAは23、24年ともに再生エネ導入を最も推進するのは中国とみる。再生エネ市場での「主導的立場を固める」可能性を指摘した。米国やインドも存在感を増す。

日本の出遅れは鮮明だ。IEAは中国の23年の発電能力は2億3100万キロワット増えると予測するが、日本は1千万キロワットにとどまる。

化石燃料などの電源の発電能力(20年時点)に、24年の再生エネの発電能力予測を単純にあてはめると、全電源の5割程度を占める計算だ。

急拡大の背景には、各国のエネルギー安全保障への危機感がある。ウクライナ危機で化石燃料に依存するリスクが浮上。各国は燃料を他国に依存せずに済むとみて、再エネ導入を急いだ。

再生エネの発電は天候に左右されやすく、変動がある。発電量の安定には火力や蓄電池を組み合わせる必要がある。

IEAは2050年に温暖化ガス実質排出ゼロを達成するには、30年時点で6割程度、50年で9割近くを再生エネでまかなう必要があるとみている。ただ太陽光は製造能力が50年の排出ゼロに十分な拡大をしているが、風力はペースが遅いと指摘している。

安定した発電には、電気を無駄にせずに大消費地などに送る送配電網の充実も不可欠だ。蓄電池の大規模な新規設置も必要になる。

(ブリュッセル=辻隆史、気候変動エディター 塙和也)

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