https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN3006O0Q1A330C2000000/
※ 「ヘッジファンド」じゃ無くて、「ファミリーオフィス」だ…、とか、どんなに規制の網を掛けても、こういう輩は、それを搔いくぐる…。
※ そしてまた、「儲けの匂いを、嗅ぎつけて」、蜜にアリが群がるように、大手が寄って行く…。
※ ビッグ・ネームであれば、なお更だ…。
※ 一時は、濡れ手に粟のぼろ儲けだったんだろうが、「逃げ遅れました…。」
※ そういう話しの、ようだな…。
『9日の米株式相場は3営業日続伸。投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントが投資損失から資産の投げ売りを余儀なくされ、取引先の野村ホールディングスやクレディ・スイス・グループが巨額損失を計上する可能性があると発表。いったんは相場全体を押し下げたが、新型コロナウイルスのワクチン普及への期待から持ち直した。
アルケゴスの創業者ビル・ホワン氏とはどんな人物か。市場関係者の間ではこの話題で持ちきりだった。あまり知られてい…
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あまり知られていない会社が世界の大手金融機関に巨額の損失をもたらすほどの打撃を与える出来事は、米金融市場におけるふたつの死角に光を当てた。
一つがホワン氏が運用していたヘッジファンド会社の系譜だ。アルケゴス設立前にホワン氏が携わったタイガー・アジア・マネジメントは、世界に広がる「タイガー・カブ」の一つだ。これはヘッジファンド業界のレジェンドといわれるジュリアン・ロバートソン氏が1980年代に設立したタイガー・マネジメントの運用担当者が、同氏の助言やシードマネーなどを受けて独立したヘッジファンド運用会社を指す。
すでにタイガーの子供から孫、ひ孫までカブが世界中に50社ほどあり、ロバートソン氏の運用哲学を引き継ぎながらタイガーの名声を武器にヘッジファンドを運用している。ホワン氏が2001年に設立したタイガー・アジアは10年ほどで当地の業界でも最大規模に成長した。アジアでヘッジファンド運用に関わったある弁護士は「タイガー・カブだから巨額の取引をするだろうとみた投資銀行が、こぞって融資や取引サービスを提供したからだ」と指摘する。
タイガー・アジアとの取引に関わったある市場関係者は「日本の証券会社はタイガー・アジアの日本株売買注文で巨額の手数料を稼いでいた」という。ゴールドマン・サックスから野村に至るまで、ホワン氏の運用するアジア株ファンドの株式売買でタイガーの七光りの威力に期待していたのだろう。
ワンマン経営とされたホワン氏がインサイダー取引疑惑で香港の証券規制当局と米証券取引委員会(SEC)の摘発を受けてからは、タイガー・アジアで働いていた日本人を含む従業員の多くが会社を去り、タイガーの威光は消えたかと思われた。
ホワン氏はインサイダー情報を違法に利用して中国の銀行株を空売りした疑いで、12年に4400万ドルの制裁金をSECに支払って和解した。こうした「前科」がありながら、アルケゴスと取引した野村やクレディ・スイスは法令順守やリスク管理のあり方が問われそうだ。
注目されたもう一つの死角が「ファミリーオフィス」だ。アルケゴスは、富裕な個人投資家や家族の資産を運用し、税務や寄付などの助言なども請け負うファミリーオフィスという分類だ。ヘッジファンドと似たような運用をしながら、保有株のSECへの報告など多くの規制が免除されている。巨額の投資ポジションも開示されない状況で投資銀行が手数料目当てにこぞってアルケゴスと取引したことが、今回の相次ぐ追い証発生につながった可能性がある。
過去数年間にヘッジファンドがファミリーオフィスに転換する例が相次いでおり、「次のアルケゴス」が出てもおかしくない。SECは規制を見直す必要があるかもしれない。アルケゴスを巡る巨額損失は長い間米金融市場の死角となっていた問題をあぶり出した。(ニューヨーク=伴百江)