【速報】北朝鮮がハマスと武器取引と韓国軍
https://www.47news.jp/10001711.html
『【ソウル共同】韓国軍合同参謀本部は17日、北朝鮮がイスラム組織ハマスと武器取引や訓練などで連携しているとし「韓国に対する奇襲攻撃にハマスの手法を活用する可能性がある」と指摘した。』
【速報】北朝鮮がハマスと武器取引と韓国軍
https://www.47news.jp/10001711.html
『【ソウル共同】韓国軍合同参謀本部は17日、北朝鮮がイスラム組織ハマスと武器取引や訓練などで連携しているとし「韓国に対する奇襲攻撃にハマスの手法を活用する可能性がある」と指摘した。』
米軍、中東への派遣準備 2000人、戦闘参加せず
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023101700272&g=int
『【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は16日、米軍がイスラエルを支援するため、約2000人の部隊を派遣する準備に入ったと報じた。任務は助言と医療支援で、戦闘は行わないという。
米大統領、18日にイスラエル訪問 対ハマスで結束、イランけん制
イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザにイスラエルが地上侵攻した後、イスラエル軍を支援する準備をしているという。米軍がどのような状況下でどこに部隊を配備するかは明らかではない。
米国防総省のシン副報道官は16日の記者会見で「今後詳細を伝えられるかもしれないが、現時点で答えられることはない」と述べた。 』
拡大路線、巨額投資曲がり角 米中対立に拍車も―「一帯一路」10年
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023101600584&g=int
『【北京時事】中国の巨大経済圏構想「一帯一路」は、習近平国家主席による提唱から10年を経て曲がり角を迎えている。
巨額の投資で新興・途上国への政治的影響力を強めてきた中国だが、構想範囲の野放図な拡大は、米中対立を深刻化させる一因になったとも指摘される。
支援対象国が借金返済に窮する「債務のわな」も表面化。国際的な不信の高まりを背景に、習政権は「質の高いインフラ支援」を目指す方向へかじを切っている。
17日から「一帯一路」フォーラム 北京で、中ロ首脳会談も
一帯一路は2013年9月、習氏が中央アジアのカザフスタンで提唱した「シルクロード経済ベルト(一帯)」構想に始まる。
かつて中国と欧州を結んだシルクロードの現代版として、沿線国の貿易や経済活性化を掲げた。同年10月には、南シナ海からインド洋、アフリカを経て欧州に至る「21世紀海上シルクロード(一路)」構想が示された。
習政権は一帯一路を旗印に、新興・途上国での高速鉄道建設や港湾整備といった大型インフラ事業に相次いで参入。
やがて構想は、当初のルートに含まれていなかった中南米や太平洋島しょ国、北極海へも拡大した。
北米を取り囲むように勢力圏を広げる習政権の動きは、米国の安全保障上の警戒心をあおり、日豪印などとの結束強化にもつながった。
一帯一路構想を巡っては、これまでに150カ国以上が中国との協力覚書に署名。中国政府が今月発表した一帯一路に関する白書によると、13~22年の関係国との貿易総額は年平均6.4%増加し、中国からの直接投資は累計2400億米ドル(約36兆円)超に上る。
一方、スリランカなどで支払い能力を超えた負債を抱え込む「債務のわな」の実態が明らかになると、中国に批判が集中した。
習政権はリスク回避と収益性確保の観点から軌道修正を迫られ、21年ごろから「小さいながらも美しい」支援の推進を強調している。
デジタルや環境分野などで現実的な資金計画を伴う小規模事業に注力する方針だが、中国が途上国へ浸透する手段としての一帯一路の効力低下は避けられない。
19年に先進7カ国(G7)唯一の構想参加国となったイタリアは「想定ほどメリットがない」ことを理由に離脱を検討。
ウクライナに侵攻するロシアと友好関係を保つ習政権に不信感を強めるバルト3国は昨年までに、中国と中東欧諸国の経済協力枠組みを脱退し、一帯一路から距離を置く動きを見せている。
構想はかつての拡大路線から参加国の引き留めに苦慮する局面となりつつある。 』
ロシア黒海艦隊、防御強化か ウクライナは東部「撃退」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1600R0W3A011C2000000/
『【キーウ=共同】英国防省は14日、ウクライナに侵攻するロシアの黒海艦隊が8、9月のウクライナの攻勢を受け、防御態勢を強化しているとみられるとの分析を発表した。ミサイル艦や潜水艦などの戦力を、司令部があるクリミア半島セバストポリからロシア南部ノボロシースクなど東に移動させているという。
ウクライナ軍参謀本部は15日、ロシア軍が東部ドネツク州のアブデーフカ付近での攻撃を継続しているが「撃退した」と主張した。米シンクタンク、戦争研究所は14日、米国とウクライナ当局者の話から、ウクライナ側がアブデーフカ周辺への攻撃を予期し、準備を進めていた可能性に言及した。
ウクライナは無人機(ドローン)やミサイルによる攻撃などで黒海の北西部では主導権を握ってきた。英国防省は、黒海艦隊が巡航ミサイルでウクライナを攻撃しており、今後も黒海の東部からミサイル攻撃を継続するとみられると指摘した。
一方、ロシアのプーチン大統領はウクライナ東部ハリコフ州クピャンスク、南部ザポロジエ、アブデーフカの各方面でロシア軍が「積極的防衛を行い、形勢を改善した」と主張した。国営テレビ記者が15日、通信アプリに発言動画を投稿した。
AP通信は15日、ロシア軍の攻撃により、過去24時間にドネツク州やハリコフ州、南部ヘルソン州で計6人が死亡したと報じた。
ロシア国防省は15日、ウクライナと国境を接する西部2州などに14日夜から15日未明にかけてウクライナの無人機27機による攻撃の試みがあり、防空システムで迎撃して阻止したと発表した。うち18機がクルスク州、2機がベルゴロド州、その他は不明。クルスク州のスタロボイト知事は、クルスク市内など各地に破片が落下したが負傷者はいないと主張した。』
EU、イスラエルに「国際法に従い自衛を」 首脳声明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1607W0W3A011C2000000/
『【ブリュッセル=辻隆史】欧州連合(EU)は15日、中東情勢に関する首脳声明を発表した。イスラム組織ハマスの急襲を「テロ」として強く非難する一方、イスラエルには国際法に従って自らを守る権利を行使するよう求めた。国際人道法に基づき一般市民を保護することも両者に促した。
イスラエルはハマスが実効支配するガザ地区への大規模な侵攻を準備しているとみられる。ガザの「完全包囲」も表明した。多くの一般市民が犠牲…
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『多くの一般市民が犠牲になりかねない人道危機に、国際社会の批判が高まっている。EUもこうした懸念を受け、イスラエルに自制的な対応を要請した。
EU首脳は声明で、ガザ市民に緊急の人道支援が必要だと改めて主張した。関係国と連携して民間人への援助を拡大しつつ、それがハマスに流用されないようにするとも強調した。フォンデアライエン欧州委員長は14日、パレスチナへの人道支援額を当初予定の3倍の7500万ユーロ(約118億円)に増額すると明言した。
EU加盟27カ国の意見はまとまりを欠く。一時は執行機関の欧州委員会がパレスチナ支援の見直しを打ち出すなど、一貫した対応をとれていない。17日に緊急の首脳会合をオンライン形式で開き、対応方針を擦り合わせる。
【関連記事】
・EU、ガザへの人道支援額3倍に 17日に臨時首脳会議へ
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伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 常務理事
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ひとこと解説 記事にもある通り、この問題に対するスタンスはEU27カ国間だけでなく、EU機関と加盟国との間でもまとまりを欠いてきた。
欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、13日(金)にガザを訪問し、 ネタニヤフ首相と会談、共同記者会見も開いた。
政治サイト「ポリティコ」は、同氏が、イスラエルの自衛権を強調する一方、イスラエルに国際法の遵守を求めなかったとして批判を浴びたと伝えている。
EU首脳の声明は、ハマスによる攻撃以来、EUが発した混乱したメッセージを修正しようとするものだ。
2023年10月16日 12:21』
ロシア、黒海のミサイル拠点拡大 フリゲート艦戦闘配備
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR165H20W3A011C2000000/
『ウクライナ軍は16日、ロシア軍が黒海において巡航ミサイル「カリブル」を搭載したフリゲート艦2隻を戦闘配置につけたと公表した。潜水艦などを含めカリブルの発射拠点は20に達する可能性があるとし、ミサイル攻撃の危険性がさらに高まっていると指摘した。
ウクライナ軍が通信アプリ「テレグラム」に投稿した。英国防省は、ロシアの黒海艦隊が巡航ミサイルでウクライナを攻撃しており、今後も黒海の東部から攻撃を継続する…
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『英国防省は、ロシアの黒海艦隊が巡航ミサイルでウクライナを攻撃しており、今後も黒海の東部から攻撃を継続するとみられると分析した。ウクライナは黒海の北西部で主導権を握り、無人機(ドローン)やミサイルによる攻撃で対抗する構えだ。
ロシア国防省は15日、黒海上空の空域で米空軍の無人偵察機が接近してくるのを探知し、ロシア空軍のスホイ27戦闘機を緊急発進させたと発表した。無人偵察機は引き返したという。ロシアは黒海における米軍無人機の活動をかねて批判し、緊張が続いている。
ウクライナ南部ヘルソン州では15日、ロシア軍の攻撃により電力施設が被害を受けた。ゼレンスキー大統領は同日に投稿したビデオ声明で、ロシア軍がインフラ施設への攻撃を増やしていると警鐘を鳴らし、地方自治体やエネルギー企業、通信企業などに予防策を講じるよう要請した。』
ブリュッセルで銃撃、2人死亡 「イスラム国」影響か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR170190X11C23A0000000/
『【ブリュッセル=辻隆史】ベルギー政府は16日、同日夜に首都ブリュッセルの中心部で銃撃事件が発生し、スウェーデン人2人が死亡したと発表した。地元紙によると、SNS(交流サイト)上で実行犯と称する人物が自ら過激派組織「イスラム国」(IS)との関連を主張した。実行犯は16日夜時点で逃亡中で、当局はテロの疑いで捜査している。
ベルギー政府はテロ警戒態勢を最高レベルに引き上げた。犯人は路上や建物内で自動小…
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『犯人は路上や建物内で自動小銃を複数回発砲したとみられる。発砲時に「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだとの目撃情報もある。ベルギー当局はロイター通信などに対し「襲撃犯はイスラム国に触発されたと主張していた」と説明した。
他に1人が負傷した。ブリュッセルではサッカー欧州選手権の予選でベルギーとスウェーデンの試合が開催されていたが、事件を受けて中止となった。
ベルギーのデクロー首相はX(旧ツイッター)で「スウェーデンの首相に心からのお悔やみを申し上げた。テロとの戦いは共同で行われる」と表明した。ブリュッセルには欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会の本部がある。フォンデアライエン欧州委員長は「私たちはテロに対して団結する」との声明を公表した。
【関連記事】
・米東部ボルティモアの大学で銃撃、複数負傷と報道
・フランス、テロ警戒最高に引き上げ 高校教師刺殺受け
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※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
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村上芽
日本総合研究所創発戦略センター エクスパート
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別の視点 こうしたテロが連鎖することに恐怖を感じます。他方で、様々なスポーツの国際試合をみていると、銃ではなくてボールで闘ったらいいのに、と思わざるを得ません。ただ、恵まれた環境にいられるかどうかでスポーツでの成功可否も変わってしまう時代。ボールを選べる子を増やすためにいったい何ができるのか、考えだすと何かと手が止まってしまいますが、たとえば、日本で最近動きのある部活の地域移行に際して、困難を抱える子を含めて本当に誰でも参加できる場を作ることも、決して遠すぎることではない気がします。
2023年10月17日 8:30』
プーチン大統領、中東首脳と電話協議 ガザ危機に懸念
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR16C9G0W3A011C2000000/
『ロシアのプーチン大統領は16日、エジプトやイスラエルなど中東諸国の首脳らと相次ぎ電話協議した。イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの衝突を巡って人道危機への懸念を示した。
ロシア大統領府の発表によると、プーチン氏はエジプトのシシ大統領、シリアのアサド大統領、イランのライシ大統領、パレスチナ自治政府のアッバス議長と電話協議した。
プーチン氏は紛争拡大への懸念を表明した。ガザ地区への人道的支援の緊急性や医薬品、食料などの緊急輸送に向けた同地区の封鎖解除の必要性も強調したという。
シシ氏との電話協議では、ガザ地区からのロシアや旧ソ連の独立国家共同体(CIS)諸国の国民の避難について、エジプト側から支援提供の申し出があったという。
プーチン氏はその後、イスラエルのネタニヤフ首相とも電話協議した。亡くなったイスラエル人遺族に哀悼の意を表明したほか、民間人を犠牲にする軍事行動などへの非難を表明した。アッバス氏らとの協議の要旨を伝えたという。
ロシアはイスラエル軍とハマスとの戦闘激化について、即時停戦を訴えてきた。プーチン氏は10日「米国は双方が受け入れ可能な妥協点を見いだすことには関心がなかった」などと述べ、米国の中東政策を批判していた。
プーチン氏は17〜18日に訪中し、18日には中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と北京で会談する予定だ。中ロ首脳会談でも中東情勢を巡って議論する可能性がある。訪中前に中東首脳らと電話協議することで早期の外交解決を訴え、支援などの情勢把握につなげる狙いもあるとみられる。』
バイデン氏、イスラエルがガザ再占領なら「間違い」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN161IH0W3A011C2000000/
『2023年10月16日 13:31
【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は15日放送の米CBSテレビのインタビューで、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザをイスラエルが再び占領するとすれば「大きな間違いだ」と述べた。ハマスの完全排除が必要だとしつつ「パレスチナ自治政府が存在する必要がある」と強調した。
イスラエルは2005年にガザ地区からの撤退を完了。その後はハマスがガザを制圧した。08〜09年と14年にもイス…
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『08〜09年と14年にもイスラエルがガザに侵攻したものの、軍がとどまることはしなかった。
CBSによると、インタビューは12日夜に実施した。バイデン氏の発言はイスラエルに奇襲をしかけたハマスに限った報復を認める一方、イスラエルがガザを占領するのはガザに住む200万人以上のパレスチナ人の理解は得られないとの判断がある。
バイデン氏は「ハマスや過激派がパレスチナ人全体を代表しているわけではない」と主張。「イスラエルはパレスチナ人の大半がハマスや(レバノンの親イラン武装組織)ヒズボラの考えに共感していないとわかっている」と語った。
イスラエルと独立したパレスチナの双方が共存できるかたちでパレスチナ国家を建設する「2国家共存」をめざす「道が必要だ」と表明。「何十年にもわたる米国の政策だ」と説明した。
バイデン氏は米軍が今回の紛争に加わる可能性を問われ「その必要はないと思う」と否定した。「イスラエルは最も優れた戦闘部隊を持っている。必要なものはすべて提供するつもりだ」と重ねて訴えた。ウクライナと同様に米軍を派遣せず、武器供与などでイスラエルを支える方針だ。
ガザへの空爆に加え、地上作戦を検討しているイスラエルについて「戦争のルールに沿って行動すると確信している。民主主義国には基準がある」と話した。ガザの民間人に食料や水、医薬品などを届ける体制づくりが必要だとの認識を示した。
バイデン氏はイスラエルとウクライナの2つの紛争を同時に対処できるのかと問われ「米国は世界史上最強の国家だ。この2つを引き受け、さらに国際的な防衛を維持できる」と自信をみせた。中国や北朝鮮など、潜在的に敵対する国に警告する狙いが透ける。
7日朝のイスラエル攻撃にこれまでハマスを支援してきたイランが関与したかどうかが焦点の一つになっている。バイデン氏は「現時点で証拠はない」と述べるにとどめた。
米国は中東情勢が緊迫する隙を突いてイランやヒズボラが介入するのを抑止するため、原子力空母2隻をイスラエル周辺に送るなど軍事力を増強した。バイデン氏はイランなどに挑発行為を「やめろ」とクギを刺した。
米国が仲介するイスラエルとサウジアラビアの国交正常化などを通じた中東安定にも意欲を示した。「中東の関係正常化を成功させられたらと想像してほしい。それは可能だ」と言及。「より良い世界にするための大きなチャンスがある」と唱えた。』
絶望が育んだ過激主義 パレスチナ問題放置のツケ
激震 中東と世界①
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB134E90T11C23A0000000/
『中東パレスチナで再燃した衝突は、世界で最も不安定な地域に封じられていた憎悪を呼び覚ました。ウクライナの戦争に長期化観測が強まるなか、世界はもうひとつの大きな戦火を抱え込んだ。深まる分断と対立で、秩序の行方はさらに混沌となる。
イスラエル南部ネゲブ砂漠が広がる乾燥地にバラディアと呼ばれる小さなアラブ風の町がある。学校と商店と病院が並び、壁にはアラビア語の落書きが走る。モスクからは礼拝を呼びかける「…
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『モスクからは礼拝を呼びかける「アザーン」も響く。
だがそこに住人の姿はない。イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザでのきたるべき市街戦にそなえ建設した演習施設だ。作られたのはイスラエルがガザから撤退した2005年。ガザではイスラム組織ハマスが医療や教育支援で支持を広げ、その後に武力で制圧した。ハマス掃討作戦はそのころから練られていた。
イスラエルの空爆を受けたガザの一般市民の痛ましい映像はパレスチナ人やアラブ人のなかに眠っていた憎悪を呼び覚ましつつある。イスラエルとサウジアラビアの関係正常化交渉など雪解けの動きは逆回転しかねない。過激派によるテロ、関連組織や敵対国家を巻き込んだ偶発的な衝突の恐れもある。
あらわになった現実は、最大級の地政学リスクであるパレスチナ問題を放置したまま、中東の和平を進めようとする戦略が破綻を迎えたということだ。
パレスチナとイスラエルが隣り合って平和裏に共存する「2国家解決」のためには、国境の画定や聖地エルサレムの取り扱い、難民の帰還などの難題が横たわる。その解決に何度も挑み失敗した米国や欧州の政策当局者のあいだには、ひとまずこれを棚上げにして周辺アラブ諸国とイスラエルの和解を先行させようという発想が古くからあった。
これは、中東の多くの指導者にとっても都合のいい考え方だった。交渉の必要性を封じ込めたと考えたイスラエルのネタニヤフ首相は極右政党を連立に招き入れ、入植活動を加速させた。
湾岸アラブ産油国は、経済利益や対立するイラン包囲を優先してイスラエルとの和解に動いた。中国との覇権争いやウクライナ支援で手いっぱいの民主主義陣営のリーダーたちも、パレスチナの難題に手をつける余裕はなかった。
世界は見落としたのか、見て見ぬふりをしたのか。しわ寄せはイスラエルとエジプトが築いたフェンスに囲まれた「天井なき監獄」に集中した。22年のガザの1人当たり所得は1257ドル(18万8000円)とイスラエルの40分の1以下だ。
絶望、貧困、怒りが育む過激主義は、いつか見た光景だ。中東ではイラクやシリアなど内戦と圧政と混乱がアルカイダや「イスラム国」(IS)などの過激派を育んできた。
シェール革命によってエネルギーの自立を強めた米国にとり、中東の戦略的重要性は下がったとみられた。中国との覇権争いを繰り広げ、中東に振り向けていた政治資源を減らそうと試みてきた。だが、エネルギー転換期における中東の地政学上の重要性とリスクは高まるばかりだ。問題の先送りはもう許されない。
(編集委員 岐部秀光)
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