第58混成軍の司令官イワン・ポポフ少将は、最近のザポリッジア戦線も往来しているが、…。
https://st2019.site/?p=21302
『RFE/RL’s Russian Service の2023-7-13記事。
第58混成軍の司令官イワン・ポポフ少将は、最近のザポリッジア戦線も往来しているが、「露軍の前線部隊は底なしに酷い情況にある」と参謀総長のゲラシモフを批判したところ、ショイグによって馘にされたという。』
第58混成軍の司令官イワン・ポポフ少将は、最近のザポリッジア戦線も往来しているが、…。
https://st2019.site/?p=21302
『RFE/RL’s Russian Service の2023-7-13記事。
第58混成軍の司令官イワン・ポポフ少将は、最近のザポリッジア戦線も往来しているが、「露軍の前線部隊は底なしに酷い情況にある」と参謀総長のゲラシモフを批判したところ、ショイグによって馘にされたという。』
クラスター砲弾がウクライナに到着、現地司令官が受け取ったと認める
https://grandfleet.info/european-region/cluster-munitions-arrive-in-ukraine-local-commander-admits-receiving-them/
『ウクライナ陸軍のタルナフスキー准将はCNNの取材に「クラスター砲弾を受け取ったばかりで使用していないが、これは戦況を根本的に変えることができる武器だ。敵も効果を理解しているため、この武器が使用可能な地形の一部を放棄するだろう」と述べた。
参考:Ukrainian general confirms to CNN that Kyiv has received cluster munitions from the US
果たしてクラスター砲弾は攻めあぐねているロシア軍陣地に対してどのような結果をもたらすのだろうか?
バイデン大統領は先週「この戦いは兵站の戦争なのにウクライナ人は弾薬を使い果たし、我々も弾薬不足に陥っている」と説明して「ウクライナへのクラスター砲弾提供」に踏み切ったと発表したが、ウクライナ陸軍のタルナフスキー准将(タブリア作戦軍司令官)はCNNの取材に対して「まだ受け取ったばかりで使用していないが、戦況を根本的に変えることができるだろう」と述べ、反攻作戦を実施している最前線にクラスター砲弾が到着したことを認めた。
出典:Генеральний штаб ЗСУ
タルナフスキー准将は「この武器は非常に強力で、敵もクラスター砲弾を入手した我々が戦いで有利になると理解しているため、この武器が使用可能な地形の一部を放棄するだろう」と述べたが、クラスター砲弾を使用できる地域については「軍上層部が決定を下す」と付け加えており、レズニコフ国防相はクラスター砲弾の使用について「国際的に承認されたウクライナ領でのみクラスター砲弾を使用し、国際的に承認されたロシア領に向けて使用しない」「民間人への危険を避けるため都市部で使用しない」「使用と使用地域の厳格な記録を保管する」「クラスター砲弾の使用と結果をパートナーに報告する」と約束している。
タブリア作戦軍は南ドネツク方面の戦いに参加している可能性が高いため、この作戦地域にクラスター砲弾が到着したと推定されるが、まだ軍上層部がクラスター砲弾を使用できる地域を決めていないので「使用されていない」という意味だ。
出典:Department of Defense
因みにクラスター砲弾については「通常砲弾よりもロシア軍陣地に対する攻撃効果が高い(制圧範囲は通常砲弾の5発分以上)」と意見があるが、果たしてクラスター砲弾は攻めあぐねているロシア軍陣地に対してどのような結果をもたらすのだろうか?
関連記事:欧州はクラスター砲弾使用に反対、ただし米国の決定にも一定の理解
関連記事:ウクライナ国防相、国際的に承認された自国領でクラスター砲弾を使用する
関連記事:バイデン大統領、クラスター砲弾提供は弾薬不足解消までの一時的な措置
関連記事:バイデン政権、クラスター砲弾を含むウクライナ支援パッケージを発表
関連記事:バイデン政権、まもなくクラスター爆弾が含まれるウクライナ支援を発表
関連記事:ダメなものはダメ、ウクライナが要請したクラスター爆弾提供をNATOが拒否
関連記事:エストニア、ドイツにクラスター爆弾のウクライナ移転を承認するよう要請
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 10 』
米国防総省「ワグネルはウクライナ戦闘に貢献せず」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13DR00T10C23A7000000/
『【ワシントン=中村亮】米国防総省のライダー報道官は13日、ロシアの民間軍事会社ワグネルに関し「もはや強力な戦闘能力として貢献してない」と指摘した。別の米軍高官はウクライナ軍にクラスター(集束)弾を引き渡したと明らかにした。
ライダー氏は記者団に対し、ワグネルの部隊の大半がウクライナ東部などに残ったままだと説明した。一方で「強力な戦力としてウクライナでの戦闘作戦を支援していない」と分析した。
ウクライナに残るワグネルの部隊がどのような活動をしているのかについては触れなかった。
ロシア国防省は12日、ワグネルから引き渡された戦車や対空ミサイルを軍事基地に輸送する作業が完了しつつあると発表した。ワグネルの解体に向けた動きを進めていた。
米統合参謀本部のダグラス・シムス運用部長はウクライナ軍の反転攻勢に関し「大きな犠牲を払いつつ地域によって1日あたり数百メートルや1キロメートル(の領土)を奪還している」と記者団に語った。
「我々が望むスピードではないかもしれない」とも話した。第2次世界大戦中の1944年に連合軍が実施したノルマンディー上陸作戦で突破口を開くのに時間を要したと説明。ウクライナ軍が大幅に領土を奪還するまで時間がかかるとの見方を示唆した。
米国は秋までに主力戦車エイブラムスをウクライナへ引き渡す計画だ。シムス氏は「そのときまで反攻が続いているのかどうかは分からないが、引き渡しが完了すればウクライナにとって大きくプラスに作用する」と断言した。
欧州と協力してウクライナに供与する戦闘機F16をめぐり「いま時点の状況ではF16の活用はおそらく理想的ではない」と言及した。ロシア軍が依然として十分な防空能力を備えているためだと説明した。』
米大統領、侵攻「何年も続かず」 ロシア能力維持できず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13DAI0T10C23A7000000/
『【ヘルシンキ=坂口幸裕】バイデン米大統領は13日、訪問先のフィンランドで記者会見し、ロシアによるウクライナ侵攻について「何年も続けられるとは思わない」と述べた。ロシアの資源や能力を踏まえると永久には戦争を維持できず、「プーチン大統領は経済や政治面でロシアの利益にならないと決断するだろう」と話した。
米欧による経済制裁などでロシアは紛争を継続できないとの認識を示した。フィンランドの首都ヘルシンキで…
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「プリゴジンの乱」は「プーチンの終わりの始まり」のようには見えない
https://www.fsight.jp/articles/-/49875
『 執筆者:小泉悠 2023年6月30日
タグ: ロシア プーチン
エリア: ヨーロッパ
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生き残りをかけて反乱を起こしたプリゴジンだが、本当にこのまま無罪放免で済むのか?(C)AFP=時事
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジンが起こした反乱は、1日で終結したものの、世界に大きな衝撃を与えた。プリゴジンの乱とは何だったのか。
6月23日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジンが引き起こした反乱は世界に大きな波紋を広げた。翌24日には、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の仲介でプリゴジンがモスクワへの進軍を停止し、制圧していた南部軍管区司令部からも撤退。これによって「プリゴジンの乱」自体は1日で終息した。
だが、プリゴジンが起こした波紋は現在も広がり続けている。そこで本稿では、現時点におけるごく限定的な情報をもとに、今回の事件がなぜ起きたのか、どれだけの影響を及ぼすのかについて考えてみたい。
「日陰者」の不満
今回の反乱の背景には、プーチン政権の「裏方」であるワグネルが表舞台に出てきてしまったという構造的な変化が存在している。
ワグネルが設立されたのは2010年代初頭のことと言われ、以降、ウクライナ、シリア、リビアへの秘密軍事介入や、アフリカ諸国における資源利権・政治的コネクションの獲得のために投入されてきた。その一方、ロシア政府は傭兵業を違法であるとする刑法の規定を変えようとせず、ワグネルもその他の民間軍事会社も存在しないと言い張ってきた。プリゴジン自身もワグネルとの関わりはおろか、その存在さえ認めていなかった。
状況が大きく変わったのは2022年にウクライナへの侵略が始まって以降のことだ。開戦から半年ほど経った昨年9月、プリゴジンは自らがワグネルの設立者であることを初めて認め、公然と刑務所を回っては傭兵として使えそうな囚人を物色し始めた。さらに年明けになると軍服に身を包んで激戦地バフムトの前線にまで姿を現し、プリゴジン=ワグネルを鮮明にしていく。
その一方で、連邦軍との対立は深まっていた。
バフムト制圧に関して連邦軍ばかりが脚光を浴び、ワグネルの手柄が無視されているとして、プリゴジンは公然と軍への不満を口にするようになった。依然としてワグネルは非合法組織なので国防省が彼らに言及できないことは当然なのだが、ともかく前線で一番血を流してきたのは自分たちなのだ、という自負がプリゴジンにはあるのだろう。こうした不満はシリアに送られたワグネル傭兵の手記にも出てくるものであり、日陰者であるが故のフラストレーションが組織的に溜まっていたような感じがしないでもない。
また、ワグネルは所詮、軽歩兵部隊であるということにも注意せねばならない。したがって、戦車や火砲などの重戦力は(基本的に)持たず、弾薬の補給や重傷者の治療といったロジスティクスは軍に頼ってきた。したがって、彼らがどれだけの戦力を発揮できるかは軍からの支援の大小にもかなりよってくるのだが、プリゴジン側からすると、この点にもかなりの不満があったらしい。
その結果が、戦死者の遺体が累々と並ぶ前でプリゴジンがショイグ国防相とゲラシモフ参謀長に「弾はどこだ!」と怒鳴る有名な動画へと繋がっていくわけである。
生き残りをかけての反乱
潮目が変わったのは6月10日、ショイグが7月1日までにワグネルの兵士に国防省と契約を結ぶよう命令を出したことだった。要するに通常の契約兵(志願兵のことをロシア軍ではこう呼ぶ)と同じ身分になれということであるが、とするとワグネルは事実上、ロシア国防省の傘下に入るということになってしまう。プリゴジンにとって受け入れ難い要求であることは明らかであった。また、プリゴジンは、国防省と契約を結ばないならば物資や装備も供給しないし戦闘にも参加させないと通告されていたという。
ショイグの命令から1週間後、プリゴジンは数名の部下とともにロシア国防省に乗り込み、2枚から成る書簡をショイグに手渡そうとした。国防省の傘下に入る代わりに、弾薬と重装備を必要なだけ供給することや運営資金の半分を国防省が出すことなどを要求したもので、要は国防省の下でも一定の独立を保つための条件闘争に移ったのだろう。
しかし、プリゴジンの文書は受け取りを拒否された。それどころか、ショイグをはじめとする国防省高官とさえ会うことができず、郵便窓口のようなところで……
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カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
小泉悠 東京大学先端科学技術研究センター専任講師。1982年千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了。民間企業勤務を経て、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所客員研究員として2009年~2011年ロシアに滞在。公益財団法人「未来工学研究所」で客員研究員を務めたのち、2019年3月から現職。専門はロシアの軍事・安全保障。主著に『軍事大国ロシア 新たな世界戦略と行動原理』(作品社)、『プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国」ロシア』(東京堂出版)、『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(同)。ロシア専門家としてメディア出演多数。』
「プリゴジンの乱」最大の敗者はプーチン、では勝者はだれか
事態をコントロールしたのはルカシェンコではなく、クレムリン要人だ
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75970
『2023.7.13(木)新潮社フォーサイト
「プリゴジンの乱」で最も株を上げたのはベラルーシのルカシェンコ大統領だろう。ただし、事態を現実にコントロールしたのは、パトルシェフ安全保障会議書記、コワルチュク・ロシア銀行会長、ワイノ大統領府長官、グリズロフ駐ベラルーシ大使らだとの指摘がある。かたや“負け組”はショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長、反乱に加担した疑義のある軍高官たち、そしてプーチン大統領その人だ。
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」がプーチン政権に反旗を翻した「プリゴジンの乱」は約24時間で収束したものの、前代未聞の反乱事件はプーチン体制の弱さを露呈し、政権を揺さぶった。決起から収拾までの経緯には謎が多く、事件の衝撃が続いている。
ロシアは秋から「政治の季節」に入り、来年3月17日の大統領選に向け、ウラジーミル・プーチン大統領は5選を目指して動き出すが、反乱事件が続投に影を落とすだろう。反乱の後始末を経て、権力構造に変化が生じる可能性もあり、事件をめぐる要人のバランスシートを探った。
「ロシア最高責任者はルカシェンコ」
「プリゴジンの乱」の最大の勝者は、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領だろう。同大統領は6月27日の演説で、決起中に6、7回エフゲニー・プリゴジン氏に電話し、「(ロシア軍と戦うと)虫けらのように潰されるだけだ」「あなたと仲間の絶対的な安全を保証する」などと終日説得して翻意を促したと明かした。
ロシアの危機を救ったルカシェンコ大統領の役割について、右派ブロガー、ドミトリー・デムシキン氏はブログで、「6月24日に限っては、ルカシェンコがロシアの法執行機関の最高責任者だった。彼が電話をかけ、命令を下した。わが大統領がどこにいたのか知らないが……」と皮肉った。独立系の女性記者、アナスタシア・キリレンコ氏は「ルカシェンコにロシア・ベラルーシ統一国家の大統領に就任してもらいたい。プーチンには、ウクライナから遠く離れたアルタイ地方あたりの保養所で隠遁生活を送ってほしい」と書いた。
ルカシェンコ大統領はロシアに大きな貸しを作ったことになり、ウクライナへの共同参戦や国家統合に向けたクレムリンの圧力をかわすことができそうだ。
パトルシェフが陣頭指揮
一方で、ロシアの救世主を装うルカシェンコ大統領の説明について、アンドレイ・スズダルツェフ・モスクワ高等経済学院准教授は、ロシア・テレビのサイトに寄稿し、「これは実際に起こったことの真相とはほど遠い。クレムリン要人が背後で交渉に当たった」と指摘した。政治評論家のワレリー・ソロベイ氏もユーチューブ・チャンネルで、「完全にというほどではないが、嘘がある。ルカシェンコが電話交渉に参加したのは24日の夕方2時間程度で、丸一日は参加していない。彼はニコライ・パトルシェフ安全保障会議書記とアレクサンドル・ボルトニコフ連邦保安庁(FSB)長官から指示を受けて話した。この間、プーチンは不在だった。しかし、クレムリンにとっては、この説明でいいようだ」と述べた。
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・自動車メーカーが急ぐ「EV用黒鉛」の「脱中国」 』
『政権の内情に詳しいとされる謎のブロガー、「SVR(対外情報庁)将軍」は、「ルカシェンコの説明は90%嘘だ。すべての取り決めはパトルシェフによって調整され、プーチンは危機の解決から身を引いた。大統領に代わって命令を下したのはパトルシェフで、セルゲイ・ショイグ(国防相)、ワレリー・ゲラシモフ(軍参謀総長)もパトルシェフから指示を受けた。パトルシェフはルカシェンコに対し、演説では自分の名を出さないよう頼んだ」「プーチンに近いオリガルヒのユーリー・コワルチュク・ロシア銀行会長も2日間で少なくとも7回プリゴジンに電話で話した」と投稿した。コワルチュク氏は大統領とプリゴジン氏の関係を築いた後ろ盾だと、政治評論家のタチアナ・スタノバヤ氏が指摘している。
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ラトビアに拠点を置く独立系メディア「メドゥーザ」もクレムリン情報筋の話として、「最終的な交渉は、アントン・ワイノ(大統領府長官)、パトルシェフ、ボリス・グリズロフ(駐ベラルーシ大使)を含むグループによって行われ、前面に出たのがルカシェンコだ」と報じた。
確かに、これほどの国家的危機の解決を外国首脳に丸投げすることには違和感がある。
日本通・ワイノ氏も活躍
これらの分析が事実なら、KGB(国家保安委員会)でプーチン氏の1年先輩に当たるパトルシェフ書記が反乱収拾で陣頭指揮に当たったことになる。「SVR将軍」によれば、同書記は長男のドミトリー・パトルシェフ農相を大統領後継にさせたい意向で、プーチン氏に息子への禅譲を迫っているという。
ワイノ長官は日本通の外交官出身で、在京ロシア大使館に勤務中の2000年、2度訪日したプーチン大統領の通訳や世話をして気に入られ、大統領府に転出。2016年に要職の大統領府長官に抜擢された。地味な存在だったが、反乱収拾後の26日に大統領が主催した幹部会議では大統領の隣に着席しており、今後影響力を高める可能性がある。グリズロフ氏はサンクトペテルブルク時代からの大統領の友人で、内相や下院議長を歴任した大物大使だ。
アントン・ワイノ大統領府長官(写真:Russian Look/アフロ)
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女性記者のインナ・レビツカヤ氏は、SNS「テレグラム」上の情報として、大統領のボディーガード出身のアレクセイ・デューミン・トゥーラ州知事がプリゴジン氏との交渉に当たったという説を伝えた。彼女が引用したテレグラムでは、これはクレムリンに近い2人の情報筋の話であるとされる。トゥーラ州はワグネル部隊がモスクワに進撃した幹線道路に近い。デューミン氏はかつて、シベリアで休暇中のプーチン大統領を熊の襲来から守った逸話を持ち、忠誠心が高い。
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『
ゾロトフ親衛隊長官も上昇か
米誌「タイム」(6月27日)は、反乱収拾後の権力構造で、ビクトル・ゾロトフ国家親衛隊長官に注目すべきだと伝えた。プーチン大統領は6月27日、クレムリンの中庭に軍や国家親衛隊、FSBの幹部らを招き、「諸君は祖国を混乱から救い、内戦を効果的に阻止した」と称賛した。独立系メディアによれば、ワグネル部隊はモスクワ南方200キロ地点に敷かれた第一防衛線に阻まれ、進撃を躊躇したとされるが、国家親衛隊が首都防衛に動いた可能性がある。
ビクトル・ゾロトフ国家親衛隊長官(写真:代表撮影/Russian Look/アフロ)
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国家親衛隊は内務省軍などを再編して2016年に発足し、約30万人の要員を抱える大統領直属の治安部隊。大統領への忠誠心が高いゾロトフ氏が初代長官に抜擢された。プーチン大統領は2022年2月21日、クレムリンに安保会議メンバーらを集め、ウクライナ問題で一人ずつ意見を表明させ、テレビで公開したが、事実上の全面侵攻を支持したのはゾロトフ氏だけだった。
強硬派のゾロトフ長官は27日の式典終了後、珍しく記者団と会見。国家親衛隊に戦車などの重車両が配備されることを明かし、「政権の一部がプリゴジンの計画を事前に知っていた可能性がある」として、究明を求めた。暗に政権や軍の粛清を訴えた発言ともとれる。
事態収拾の背後で動いたミハイル・ミシュスティン首相、戦車の首都進撃を想定して月曜を休日にしたセルゲイ・ソビャーニン・モスクワ市長の株も上昇しそうだ。同市長は9月10日のモスクワ市長選への出馬を表明している。
愛国勢力の新たな有力者はギルキン氏?
「大統領はワグネルの軍事的反乱に遭う」と決起を予告していた右派ブロガー、イーゴリ・ギルキン氏も勝ち組で、プリゴジン氏に代わって愛国勢力の有力者になる可能性がある。ドンバス地方の親露派勢力司令官を務めたギルキン氏は、犬猿の仲のプリゴジン氏を「恥知らずで自己顕示欲の塊」と非難していた。5月に右派新団体「怒れる愛国者クラブ」を創設し、大統領選出馬も検討している。
ギルキン氏は一方で、与党・統一ロシアを「詐欺師と盗人の党」と酷評した。「詐欺師と盗人の党」とは、投獄された反政府活動家、アレクセイ・ナワリヌイ氏が2011年の下院選で使ったフレーズで、愛国勢力とリベラル派の接近を思わせる。
多数のエリートが首都脱出
一方、反乱事件の敗者は、勝算もなく決起し、1日で矛を収めたプリゴジン氏だろう。国防相、参謀総長の解任要求は受け入れられず、ワグネル部隊は事実上解体される。ワグネルへの汚職捜査が始まり、同氏のビジネスも縮小されそうだ。ベラルーシで亡命生活を強いられ、当分活動は難しそうだ。
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・再浮上した「強いロシア」と「弱いロシア」のジレンマ
・「プリゴジンの乱」は「プーチンの終わりの始まり」のようには見えない
・自動車メーカーが急ぐ「EV用黒鉛」の「脱中国」』
『プリゴジン氏と親しく、決起を事前に知っていた疑いがあるセルゲイ・スロビキン上級大将(航空宇宙軍司令官)も負け組だろう。ただし、シリアでの冷酷な戦術から「ハルマゲドン将軍」の異名を取るスロビキン氏は、軍内に隠然たる支持者を持つとされ、軍法会議にかけるなら、一部軍幹部の反発を招きかねない。
反乱の原因を作ったショイグ国防相、ゲラシモフ参謀総長も負け組だ。ショイグ国防相は一族のビジネス不正疑惑がとりざたされ、次女がドバイでの休暇をSNSで公開したことが、「エリートの腐敗」とプリゴジン氏から攻撃された。前出のレビツカヤ記者は、デューミン知事が次期国防相の有力候補と予測した。ゲラシモフ参謀総長は事件後、公の場にほとんど登場しておらず、尋問を受けている可能性がある。27日の式典にショイグ国防相は出席したが、ゲラシモフ氏の姿はなかった。ただし、ウクライナ侵攻作戦さ中の二人の更迭はリスクを伴う。
決起後にプライベート・ジェットでトルコに脱出したデニス・マントゥロフ副首相も更迭されそうだ。プーチン大統領は今年1月、政府のオンライン会議で、ウクライナ駐留部隊への航空機の調達作業が遅れているとし、「遅すぎる。ふざけているのか」と担当の同副首相を叱責していた。
独立系メディア「重要な歴史」によれば、政権に近いオリガルヒ、アルカディ・ローテンベルグ氏、ウラジーミル・ポターニン氏もそれぞれ、アゼルバイジャンとトルコへ自家用機で向かうなど、多くのエリートが騒乱を恐れて首都を脱出したという。ビャチェスラフ・ボロジン下院議長は「怯えた政府要人が国外に脱出した」とし、調査すると警告した。
大統領はバルダイに移動説
「プリゴジンの乱」の最大の敗者は、長年の部下に裏切られ、一触即発の危機を放置したプーチン大統領かもしれない。ウクライナを侵略するロシアでの武装蜂起は、世界の耳目を集め、中国でも大々的に報じられた。8月にはBRICS首脳会議、9月にはG20(主要20カ国・地域)首脳会議、11月にはAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会合など、今後重要な国際会議が目白押しだが、威信を失墜させた大統領は、反乱の後始末に追われるとみられ、各国首脳と顔を合わせることをためらうだろう。事件はロシア外交にも悪影響を与える。
武装蜂起を通じて、プーチン大統領の役回りには謎が多い。「重要な歴史」によれば、モスクワ時間24日午後2時16分、大統領専用機がモスクワを離陸し、北部のトベリ州の空港に着陸していたことが、航空飛行データで判明した。トベリ州のバルダイには大統領公邸がある。誰が搭乗していたかは不明だが、軍事ジャーナリストのボリス・グロゾフスキー米ウィルソン・センター研究員はブログで、「プーチンは反乱に際し、最高司令官らしく振る舞わなかった。バルダイの公邸に移動し、危機が沈静化すると戻ってきた」と書いた。
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・再浮上した「強いロシア」と「弱いロシア」のジレンマ
・「プリゴジンの乱」は「プーチンの終わりの始まり」のようには見えない
・自動車メーカーが急ぐ「EV用黒鉛」の「脱中国」』
『大統領は24日午前に国民向けのテレビ演説を行い、「これは反乱であり、裏切りだ」とし、厳罰に処すと述べながら、プリゴジン氏らは無罪放免となった。
脅威はリベラルより愛国勢力
大統領が軍に歯向かったプリゴジン氏を大目に見て、放置していたことも謎だ。ワグネルと軍の対立は数カ月前から先鋭化し、ショイグ国防相はプリゴジン氏の行動規制を求めていたが、大統領は5月、東部バフムトを攻略したワグネルを称賛し、勲章を贈った。米紙「ワシントン・ポスト」(6月24日)は、「多くのアナリストは、対立が数カ月前から発生していたのに、プーチンが介入して危機を未然に防ごうとしなかったことに驚いている」と指摘した。
かつてのプーチン氏は、第二次チェチェン戦争や2014年のクリミア併合を電光石火で決断したが、指導力や判断力が衰えてきたかにみえる。プリゴジン氏がSNSを駆使して人気を高めていることを理解していなかったようで、インターネットを使わないアナログ型指導者の限界を示した。
有力紙「独立新聞」(6月25日)は論説で、「大統領の統治に対する前代未聞の造反であり、エリート層の深刻な抗争だ。クレムリンはすべての当事者に宝石を配るという伝統的手法で解決したが、事件は間違いなく、長期にわたって国に悪影響を与えるだろう」と書いた。
米誌「フォーリン・アフェアーズ」(6月27日)は、「プーチンの終わりの始まり?」と題した2人の学者の共同論文を掲載。「今回の出来事はロシアの暗い未来を予感させる。わずか数時間で大混乱を引き起こし、国家能力を弱体化させた。クレムリンは長年、リベラルな都市革命の阻止を重視してきたが、より大きな脅威は、改革派ではなく右派ナショナリストによって引き起こされる非自由主義的な革命だ」と述べ、「プリゴジンが最後ではないだろう」と予測した。
プーチン大統領は反乱収拾後、南部ダゲスタン共和国を視察したり、各種の経済イベントに精力的に出席するなど、何事もなかったかのように振る舞い、国家の安定を誇示している。しかし、ワグネルの反乱は国家の脆弱性と権威の失墜を示した。エリートがプーチン氏にさらに6年の治世を委ねるかどうか、ウクライナの戦況も絡んで内政が混とんとする可能性がある。
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名越健郎
1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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ロシア「冷戦思考に完全回帰」 NATO首脳会議を批判
https://www.47news.jp/9580567.html
『09時26分 共同通信
ロシア外務省は12日、リトアニアのビリニュスで開かれウクライナへの長期支援で一致した北大西洋条約機構(NATO)首脳会議について声明を発表し、「NATOは完全に冷戦思考に回帰した」と批判、安全保障に必要なあらゆる対抗措置を取ると警告した。
声明は、NATOはロシアの周辺地域に拡大を続けるだけでなく、中東やアフリカを自身の戦略的地域とみなし、さらにインド太平洋地域にも触手を伸ばしていると指摘。武力行使のハードルを自ら下げ、核戦力の強化を図っていると非難した。(共同)』
【速報】ワグネルが戦車など2千両超を軍に引き渡し
https://www.47news.jp/9579683.html
『00時07分 共同通信
ロシア国防省は12日、6月下旬に反乱を起こした民間軍事会社ワグネルが保有する戦車や装甲車など2千両以上と、2500トン以上の弾薬類の引き渡しを受けたと発表した。(共同)』
「われわれはアマゾンではない」 英国防相、ウクライナに不満
https://www.47news.jp/9580641.html
『【ビリニュス共同】英国のウォレス国防相は12日、昨年6月にウクライナのキーウを訪問しゼレンスキー大統領と会談した際、供与を希望する兵器のリストを提示され「われわれはアマゾン(・コム)ではない」と不満を伝えていたと明らかにした。NATO首脳会議が開かれたリトアニア・ビリニュスで記者団に述べた。
ウクライナに巨額の武器支援を続ける欧米諸国に対し、ウクライナは、もっと感謝の意を伝えるべきだとの持論を展開。英国は支援を続けるとしたものの、ウクライナに適切な対応を要求した。
スナク英首相は「ゼレンスキー氏は何度もわれわれに感謝の意を表してきた」と発言の火消しに走った。』
ロシア高官、安全侵害と批判 G7のウクライナ保証
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023071201138&g=int
『ロシアのペスコフ大統領報道官は12日、記者団に対し、侵攻下のウクライナの「安全の保証」を日本を含む先進7カ国(G7)が提供することについて「ロシアの安全を侵害することになる」と批判した。
その上でG7共同宣言は「極めて見当違いであり、潜在的に非常に危険だと考えている」と述べた。』