『ここから、ご自身の「これから」と向き合う上で、道標となるような視点をいくつかお伝えさせてください。
- 「お世話されること」を恐れなくていい
ご両親の介護を通じて、無数の専門職の人たちへの感謝を実感されたあなたなら、いつかご自身が「お世話される側」になったとき、彼らにどれほど敬意を持って接することができるでしょうか。
- これからの強み: 能力主義に囚われたエリートは、プライドが邪魔をして他人に頼れず破綻しますが、あなたは「人はお互い様で生きている」という真理をすでに知っています。
他者に心を開き、感謝しながら委ねることができる能力は、老後を生きる上での「最大の強み」であり、周囲の人をも幸せにする徳となります。
- 「生産性」ではなく「存在」の豊かさへ
社会的な肩書や、何かを達成すること(生産性)だけが人生ではありません。
- これからの生き方: お父様があなたに望まれる「精いっぱい生きる」とは、何か大層な業績を残すことではなく、今日という一日のご飯を美味しく食べること、身近な人と温かい言葉を交わすこと、季節の移り変わりを愛(め)でることといった、ささやかで、しかし確かな生の実感ではないでしょうか。
ご両親から受け継いだ命のバトンを、毎日大切に味わうことそのものが、最高に尊い「精いっぱいの生き方」です。
- 「命のグラデーション」を生きる
余命や行く末が大体分かっているということは、恐怖ではなく、「限られた時間をどう愛するか」という智慧(ちえ)に変わります。
- これからの景色: 終わりを意識するからこそ、日々の景色はより鮮やかに、他者への優しさはより深くなります。
これからの時間は、ご両親が遺してくれた「看取りの経験」という最高の教科書を胸に、ご自身の心と身体をいたわりながら、ゆっくりと自分の人生の完成(円熟)へ向かう旅路です。
これからは、少し荷物を下ろして、ご自身の心と身体の声を聴きながら、一日一日を大切に歩んでいってください。
これからのご自身の人生や、時間の過ごし方について、もし今ぼんやりとでも考えてみたいことがあれば、お聞かせください。
- ご両親を送り終えた今、「これだけはやっておきたい」と感じていること
- ご自身の「これから」に向けて、心や身の回りを整えていく(終活とは違う、豊かな準備の)アイデア
- あなたが今回の経験で得た智慧を、これからの日々の人間関係や生活にどう活かしていくか
』