『他人との比較癖から抜け出し、自分軸のモノサシ(価値観)を取り戻すためには、長年染み付いた「思考の癖」を少しずつ書き換えていく必要があります。
そのための具体的な心理的ステップを4つに分けて解説します。
ステップ1:比較した瞬間の「感情」を実況中継する
まずは、無意識に他人と比べている自分に「気づく」ことから始めます。人は無意識の行動をコントロールすることはできませんが、意識化した行動はコントロールできるようになります。
- 客観視(メタ認知)の練習
他人を見て「モヤッ」「イラッ」とした瞬間、心の中で「あ、今私はあの人のバッグと自分を比べて、劣等感を抱いたな」と、実況中継のように事実だけを言葉にします。
- 感情を否定しない
「比べてしまう自分はダメだ」と責めると、さらに自己肯定感が下がります。
「羨ましいんだね」「悔しいんだね」と、その感情をそのまま受け入れます。
ステップ2:刺激(SNSや人間関係)をダイエットする
他人と比較してしまうのは、比較させる「刺激」が多すぎるからです。意志の力に頼るのではなく、仕組みでシャットアウトします。
- SNSのミュート・アンフォロー
キラキラした生活や成功体験が目に入るアカウントは、一時的に見ないようにします。
- 付き合う人の選別
マウンティングをしてくる人や、ブランド・ステータスの話ばかりする集団(奈津美さんで言えば、気後れするホームパーティーなど)とは、思い切って一度距離を置きます。
ステップ3:自分の「快・不快」のセンサーを再起動する
他人軸で生きてきた人は、「他人が良いと言うもの(ブランド、高収入、タワマンなど)」を自分の欲しいものだと錯覚しています。
自分が本当に心地よいと感じる「快・不快」の感覚を取り戻します。
- 小さな「好き」を集める
「有名じゃないけれど、このお茶の香りが好き」「安物だけど、この肌触りが落ち着く」といった、他人の評価が介在しない、自分だけの純粋な快感に意識を向けます。
- 「~すべき(Should)」を「~したい(Want)」に変換する
何か行動を起こす時、「これを買わないと恥ずかしい(すべき)」なのか、「これが心から欲しい(したい)」のか、一歩立ち止まって自問する癖をつけます。
ステップ4:過去の自分とだけ比較する「絶対評価」に切り替える
人間の脳は構造上、どうしても「比較」をやめられません。それならば、比較の対象を「他人」から「過去の自分」に変えます。
- 縦の比較(過去と現在)を行う
横の比較(他人との比較)は終わりなき地獄です。「1年前の自分と比べて、できるようになったこと」「昔より深く味わえるようになったこと」など、自分の成長や変化だけをモノサシにします。
- 「今ここ」にあるものに感謝する
ないもの(他人が持っているもの)ばかり数える「欠乏マインド」から、あるもの(自分がすでに持っている健康、家、愛猫など)に目を向ける「充足マインド」へ焦点を移します。
これらのステップは、筋トレと同じで一朝一夕には身につきません。しかし、毎日少しずつ「私はどう感じるか?」を問い続けることで、他人のモノサシは少しずつ色褪せ、自分だけのモノサシが形作られていきます。
もしよろしければ、今回の相談者(奈津美さん)のようなケースにおいて、FP(ファイナンシャルプランナー)が具体的にどのようなアプローチで彼女の家計と心を立て直していくのか、その実務的なアドバイス内容についてお話ししましょうか?
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