ウクライナ停戦協議、ロシア優位鮮明 全面合意は見送り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR18DHZ0Y5A310C2000000/
『2025年3月19日 6:09 [会員限定記事]
think!
多様な観点からニュースを考える
小泉悠さん他4名の投稿
小泉悠広瀬陽子渡部恒雄
【ウィーン=田中孝幸、ワシントン=坂口幸裕】ウクライナでの早期停戦を求めるトランプ米大統領に対し、ロシアのプーチン大統領が新たなカードを切った。18日の首脳協議でウクライナのインフラ施設への攻撃停止を指示したと明かし、米側への歩み寄りを演出した。
【関連記事】米ロ首脳、全面停戦合意できず エネ施設攻撃のみ停止
「痛くないカード」で時間稼ぎ
相互のインフラへの攻撃停止は、ロシア側にもメリットは大きい。自らに痛くないカードで支配地拡大の時間を稼ぎつつ
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
小泉悠のアバター
小泉悠
東京大学先端科学技術研究センター 准教授
分析・考察 「ロシア優位」というよりも、露宇ともに自国に優位な停戦を強要できるだけの軍事的能力がない、という感じがします。しかも双方の継戦能力は簡単に尽きない。
実際、トランプ政権はまずウクライナに圧力をかけてロシア優位の停戦を飲ませようとし、それがうまくいかないと見るや今度はややウクライナ側に立ってロシアとの停戦を仲介しようとしました。が、これもはっきりした成果につながらなかったというのが今回の結果でしょう。
とすると最初で述べた軍事的現実の方がまた顔を出してきて、戦争はそんなに簡単に終わらないのではないかという悲観論をどうしても抱いてしまいます。
NIKKEI FT the World グローバルの視点を身につけるメディア 今なら2カ月無料
トランプ政権 』