トランプ政権、パナマ運河支配で計画策定指示 米報道

トランプ政権、パナマ運河支配で計画策定指示 米報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1437Z0U5A310C2000000/

『2025年3月14日 12:21

13日、パナマ運河を通航する貨物船=AP

【ワシントン=時事】米NBCテレビは13日、トランプ政権が米軍に対し、パナマ運河の支配に向けて計画を策定するよう指示したと報じた。米軍は複数の選択肢を検討中で、パナマ治安部隊と連携して駐留米軍を増やす案から、可能性は高くないものの武力で占領する案まで多岐にわたるという。

トランプ大統領は今月4日の議会演説で「パナマ運河を取り戻す」と明言するなど、これまでも軍事行動を辞さない姿勢を示してきた。報道によると、武力行使する可能性は、パナマ治安部隊がどこまで米軍と協力するかに懸かっている。

中南米地域を管轄する米南方軍のホルシー司令官が今週、ヘグセス国防長官に計画案を示した。ヘグセス氏は来月パナマを訪問し、対応を協議する予定だ。

トランプ氏はパナマ運河での「米軍のプレゼンス」を不可欠と見なし、側近に指示したとされる。運河周辺での中国の影響力を弱めることが狙いだという。

パナマ運河は太平洋と大西洋を結ぶ物流の要衝。米国が大部分を建設する形で1914年に開通し、米国による管理が続いたが、99年にパナマに全面返還された。トランプ氏は中国が運河を支配していると主張しているが、パナマのムリーノ大統領は「運河はこれからもパナマのものであり続ける」と反論している。』