世界の終末に読む軍事学

世界の終末に読む軍事学
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784890634576

『世界の終末に読む軍事学 セカイノシュウマツニヨムグンジガク

兵頭 二十八 ヒョウドウニソハチ(著/文)

発行:並木書房
四六判 縦188mm 横130mm 厚さ20mm 重さ 312g 292ページ
定価 1,800円+税
ISBN978-4-89063-457-6 COPY
ISBN 13
9784890634576 COPY
ISBN 10h
4-89063-457-6 COPY
ISBN 10
4890634576 COPY
出版者記号
89063 COPY
CコードC0031
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事

初版年月日2025年4月発売予定日2025年4月15日登録日2025年3月12日最終更新日2025年3月13日

紹介

まがまがしい世界の現実が、私たちを翻弄しようとする。一寸先は闇だろうか?

このような時こそ、古今かわらぬ「政治」の動力源である「権力」について学び直すがよい。

エジプト王朝はなぜピラミッドを建設しなければならなかったのか? 

ペルシャ帝国はなぜ新興イスラム軍に屈服したか? 

儒教はなぜ「近代社会」をはぐくめないのか? 

モンテスキューはギリシャとローマのどこが違っていると見た? 

国家間の分業経済は戦争を抑止できない? 

無人機は、兵器の何を時代遅れにしてしまったか? 

デュアル・ユース援助品の最善アイテムは「サイド・カー」? 

そして、ロボットとAIの組み合わせは、人類にとってどのくらい危険? 

政治と権力の関係を一から捉え直し、クラウゼヴィッツの洞察を深化させた最新応用軍事学。

目次

まえがき──すべての地球外文明もAIとともに滅んでいる?

第1章 戦争の発生

戦争はなぜ起こるのか?

古代人類は、なぜ古代文明を築く必要があったのか?

国防とは何の関係もなさそうな「ピラミッド」のような建築物を、なぜ古代エジプト王朝は巨費を投じて建設したのか?

古くからの先進文明を誇ったペルシャ帝国はなぜ砂漠出身のアラブ人の支配を受け、イスラム化したのか? 

中国の儒教は、どんな権力風土に奉仕したのか?

儒教はどうして近代の国際政治と折り合いがよくないのか?

どんな人が「リーダー」として集団を支配したり指導するのだろう?

どのようにして戦争は終わるか?

なぜ戦争はこの世からなくならないか?

そもそも政治とは何か?

第2章 戦争の指導 

弱そうな小国に何か要求をつきつけ、それを呑ませ、相手をして長期の持久抵抗には訴えさせない、うまい算段はあるだろうか?

モンテスキューは、国家と国民を勝たせてくれる政体についてどう結論したか?

大市場を抱える近隣国との経済的なつながりが深くなれば、その侵略から、わが国を守る必要は、なくなるだろうか?

なぜ国や自治体にとって「市街の不燃化・難燃化」は優先政策に位置づけられねばならないか?

ロボットや、それを動かすAIが、それを設計した人間に反乱したり、人類全体を支配しようとする未来は、来るだろうか?

戦争はどのようにして起こらなくなるか?

一国の戦争指導部は、エネルギーの生産・貯蔵・搬送・流通に、どのていど配意するのが正しいのか?

第3章 台湾をめぐる攻防

なぜ米ソ冷戦後、北京政府は台湾を征服したがるのか?

なぜ2030年代に向けて台湾をめぐる米中緊張は高まらざるをえないか?

ロシアと中国のどちらが、対日戦争能力が大きいのだろうか?

中国は本当に戦争を開始するだろうか?

中華人民共和国は、わが国や米国とは近代的な価値観を共有していないのか?

日本国民が合意している価値観は西洋近代と共通なのか?

中国は現代世界のパワー・バランスを変更できると考えているのだろうか?

米国と中国は、いずれ戦争しなければならないのだろうか?

マッキンダー地政学が予想した「全ユーラシア大陸の制覇」は、簡単なことだろうか?

「認知戦」は、いつから始まったのだろうか?

なぜ中国はベトナムの支配にてこずってきたのだろう?

「米ソ冷戦」の終焉は米中関係をどう変えたのか?

将来の米国政府が、中国市場を重視するあまり、中国べったりの路線を選ぶことは、あるのだろうか?

米軍はこれから先の数年間、どのようにして中国軍の海洋進出に対抗しようと考えているのだろうか?

米軍の「エアシー・バトル」ドクトリンは、台湾の防衛に関しても適用されるのだろうか?

ペンタゴンは、日本列島の上にミサイル部隊を布陣させたいと思っているのだろうか?

中共による台湾武力占領シナリオにはどんなものが考えられるか?

米有力シンクタンクは、台湾防衛に向いたハードウェアとして何を挙げているか?

「安保・防衛3文書」とは何か?

第4章 無人機は未来戦争を支配するのか

低速の自爆ドローンや、非ステルスで亜音速の巡航ミサイルをこちらがいくら放っても、中国海軍の軍艦はノー・ダメージ?

米軍は、台湾をめぐって中国軍と開戦した暁には、何を最も優先するつもりだろうか?

日本の政党や公人が、武器輸出を悪いことのように主張することがあるが……?

罹災地へ届ける救恤機材にもなり、地域の防衛部隊を補強する機材にもなるアイテムには何があるだろうか? 

今日の戦場で、古めかしい「サイドカー」のような車両に、アドバンテージはあるのだろうか?

少子化のこれから、「人的潜在力」をどのように活用することが、人々を安全にする道だろうか?

戦車はドローンの前に価値を失っただろうか?

まず市販のDJI製クォッドコプターが「爆撃機」に改造された

旧式戦車は、移動砲台として役に立つ

精兵の数が足りない国家は、ひたすら砲兵を強化すべし

長距離片道自爆機の成功作「シャヘド136」

UAVを安く量産できない国は敗ける

西側製の戦車も、現代戦場では生き残れなかった

戦略報復兵器を援助してくれる外国など、どこにもない

ボール紙製の特攻無人機も登場

現代国家は砲弾をマスプロし難い理由がある

電子妨害を無効化する「マシン・ヴィジョン」

光ファイバーを10km繰り出しながら飛べるUAV

あとがき

著者プロフィール

兵頭 二十八 (ヒョウドウニソハチ) (著/文)
兵頭 二十八 (ひょうどう にそはち) 1960年長野市生まれ。陸上自衛隊北部方面隊、月刊『戦車マガジン』編集部などを経て、作家・フリーライターに。既著に『有坂銃』(光人社FN文庫)、『米中「AI」大戦』、『自転車で勝てた戦争があった』(並木書房)など多数。現在は函館市に住む。

上記内容は本書刊行時のものです。』