プーチン氏、米国に譲歩迫る 戦況優位で停戦に消極姿勢
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1409V0U5A310C2000000/
『2025年3月14日 18:20 (2025年3月14日 19:25更新) [会員限定記事]
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広瀬陽子さんの投稿
広瀬陽子
【ウィーン=田中孝幸、ワシントン=坂口幸裕】ロシアのプーチン大統領が、ウクライナでの即時停戦を求めるトランプ米政権にさらなる譲歩を迫っている。13日には同政権の即時停戦案の受け入れに多くの条件を付け、消極的な姿勢をみせた。
明確に拒否しないことで米国の制裁強化を避けつつ、成果を急ぐ米側をじらして交渉で最大限優位に立とうとする思惑が透ける。トランプ大統領はすでにプーチン氏の発言に不満を表明しており…
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広瀬陽子
慶応義塾大学総合政策学部 教授
ひとこと解説 戦況が優勢であり、最近までのトランプ米大統領がロシアに過分な配慮をしてきた事を背景に、ロシアは和平の条件を最大限に広げている。特に先月から強調している「戦争の根本原因の除去」が鍵になろう。
ウクライナによる領土割譲やNATO加盟放棄はもとより、軍事力の放棄ないし制限など主権まで奪う気であろう。そして、欧米に対し、ロシアのウクライナに対する影響力行使を認めさせ、NATOにも大きな譲歩を迫るはずだ。米国、NATOに対しては2021年12月にロシアが突きつけた安全保障のための提案書がその要求の基盤となるはずだ。ロシアは停戦に向け、自国の要求を最大限実現しようとするだろう。交渉の難航は間違いない。
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ウクライナ侵略 』