インドネシア・ベトナム首脳会談、外交関係「最上位」に

インドネシア・ベトナム首脳会談、外交関係「最上位」に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM105FZ0Q5A310C2000000/

『2025年3月10日 22:03 (2025年3月10日 23:51更新) [会員限定記事]

【ジャカルタ=押切智義、ハノイ=新田祐司】インドネシアのプラボウォ大統領は10日、首都ジャカルタでベトナムのトー・ラム共産党書記長と会談した。経済や防衛での連携拡大を見据え、外交関係を最上位となる「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることで合意した。

プラボウォ氏は会談後の記者会見で「幅広い分野で協力を強化し、良好な経済統合を実現したい」と語った。会談では自動車や農業などの分野で、ベトナムの…

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※ 『会談では自動車や農業などの分野で、ベトナムのインドネシアへの投資が決まった。漁業や再生可能エネルギー、ハイテク産業の分野でも協力する。

インドネシアとベトナムの外交関係は2013年から「戦略的パートナーシップ」となっていたが、今回の会談で包括的戦略パートナーシップに引き上げることで合意した。両国が米国や中国と結ぶパートナーシップと同レベルになる。

両国の2024年の貿易総額は167億ドル(約2兆4500億円)と20年比で約2倍だった。特にインドネシアからベトナムへの石炭輸出はおよそ3倍に急増した。プラボウォ氏は「28年までに両国の貿易を180億ドルに増やす目標を達成する」と強調した。

ベトナムの電気自動車(EV)メーカー、ビンファストが約12億ドルを投じインドネシアに工場をつくるなど、投資でも結びつきを強めていた。

安全保障では両国軍の人材交流や共同パトロールの実施で合意した。防衛産業の育成協力についても議論した。ベトナムは南シナ海で中国と領有権を巡る紛争を抱える。インドネシアも同地域で中国と資源開発を巡って対立してきた。

両国が関係強化に動くのは、トランプ米政権の発足を受けて東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々の結束を強める必要性が生まれているためだ。

トランプ氏の東南アジアの安全保障への関与には不透明感が強い。さらに両国とも米国に対して貿易黒字を抱えており、米国が輸入関税の引き上げなどに踏み切れば経済への打撃となる。米中対立が激しくなるなか、中国への経済依存が深まる状況への危機感も強まっていた。

ラム氏はインドネシアの後、シンガポールを訪問する予定だ。

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