関係改善を期待したゼレンスキー氏の計算狂う、トランプ氏との亀裂は決定的…支援打ち切りなら戦闘継続「夏まで」

関係改善を期待したゼレンスキー氏の計算狂う、トランプ氏との亀裂は決定的…支援打ち切りなら戦闘継続「夏まで」
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250301-OYT1T50054/

『2025/03/01 11:40

ウクライナ情勢

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 【ワシントン=蒔田一彦】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、トランプ米大統領との会談で悪化していた両首脳の関係改善を期待していたが、亀裂は決定的となった。2022年のロシアによる侵略開始以降、最大の窮地に立たされている。

ホワイトハウスでウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談するトランプ米大統領(2月28日) =ロイター
 ゼレンスキー氏は会談の冒頭、トランプ氏らと口論になる前、「プーチン(露大統領)を止めるため、あなたの強力な立場を頼りにしている」と述べ、トランプ氏への期待を示した。関係悪化の要因だった鉱物資源の協定で折り合いをつけて事態を打開し、米国から軍事支援の継続を引き出す狙いだったが、計算は完全に狂った。

 ウクライナにとり米国の軍事支援は、ロシアの侵略に対抗する上で命綱だ。欧州は支援の拡大を図っており、ウクライナも無人機や砲弾の自国生産を加速させているが、米国の支援分を完全に補うのは困難だ。

28日、米ホワイトハウスで会談するトランプ米大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領=ロイター
 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、米国の軍事支援が停止した場合、現在のペースで兵器を使って戦闘を続けられるのは「今年夏まで」との専門家の見方を伝えた。防空システムや長射程ロケット砲弾は欧州の製造能力が十分でなく、短期間で穴埋めすることは「事実上不可能だ」とし、戦況が著しく悪化する可能性を指摘する。

 ゼレンスキー氏は会談後に出演した米FOXニュースの番組で、停戦後にロシアの再侵略を防ぐ「安全の保証」を確保した上で、ロシアとの交渉に臨む必要性を改めて訴えた。しかし、トランプ氏を説得する機会は当分見込めなくなった。』