「餌に食いつくな」米議員の事前忠告奏功せずヒートアップ 米ウクライナ会談の舞台裏

「餌に食いつくな」米議員の事前忠告奏功せずヒートアップ 米ウクライナ会談の舞台裏

https://www.sankei.com/article/20250301-OZQB53GJ7NM2RBN4NNUBYLHZPI/

『2025/3/1 11:32

2025/3/1 11:32
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塩原 永久
国際
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ウクライナ侵略
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ホワイトハウスで会談するトランプ米大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領。和平交渉を巡り激しい口論となった=2月28日(AP=共同)

【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は、報道陣の前で言い争う異例の展開となった。両首脳は約1週間前まで互いに批判を応酬させ、ようやく会談開催にこぎつけた。希少鉱物を巡る合意内容で溝を残し、火種を抱えたまま会った両首脳は、対立を浮き彫りにしただけでなく、自由主義陣営の亀裂も露呈した。

ホワイトハウスに着いたゼレンスキー氏をトランプ氏は笑顔で迎え、会談は静かに始まった。だが両首脳の会話にバンス米副大統領が割り込み、「米国への感謝を述べたことがあるか?」などとゼレンスキー氏に問いただすと、空気は一変。

同席したウクライナ側の出席者は頭を抱えるような姿勢で、激しい舌戦を聴くしかなかった。

報道陣の質疑に応じるトランプ氏との首脳会談のスタイルは恒例だが、厳しい質問などに挑発されることがないようにとの警告が事前に発せられていたようだ。

会談前、ゼレンスキー氏と面会した米共和党重鎮のグラム上院議員は、「餌に食いつくな」と警告。会談で、米国との関係改善に向けた前向きなメッセージの発信に集中するよう伝えていたが、忠告は役立たなかった。

トランプ政権は2月中旬、ベセント財務長官をウクライナに送り、レアアース(希土類)を米国に供与する合意を求めた。だが、これと引き換えに安全保障に関する米国側の言質を求めるウクライナが、合意を拒否。その後は、トランプ氏がゼレンスキー氏を「独裁者」と呼ぶなど、双方の不和が顕在化した。

ウクライナ側は首脳会談での合意を目指した協議の中で、米国側から十分な安保への関与が得られるか不信感を抱いていたとみられる。一部米メディアは、会談時の最終段階まで溝が残ったと伝えている。

トランプ氏は会談後、ホワイトハウスを離れる際、報道陣に「(ゼレンスキー氏は)戦い続けようとしている」と述べ、不信をあらわにした。』