「宮崎正弘の国際情勢解題」令和七年(2025年)2月14日(金曜日)

「宮崎正弘の国際情勢解題」令和七年(2025年)2月14日(金曜日)
 通巻第8651号    <前日発行>

『ウクライナ戦争、停戦への動きが加速化
  トランプ、モスクワ訪問を敢えて行うか
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 トランプとプーチンの電話会談は一時間半に及んだ。

 条件は出そろっており、ゼレンスキーが同意し、EUがエンドースするか、あるいはゼレンスキーがまだ抵抗すれば和平交渉は流れる。

 ODDの調査では「停戦が近い」はまだ35%、EUが座を外されていることに立腹し、合意が形成されそうにない。

 しかしトランプはモスクワへ飛びかねず、ゼレンスキーは梯子を外されることを極度い警戒している。トランプならやりかねないからだ。

 あれほどウクライナに肩入れしたバイデン残党、民主党は、ならば何をして居るのか。
トランプが次々と打ち出す大統領命令にもちろん反対の狼煙を上げているがデモは散発的である。トランプが迅速すぎて、追いつけないのが実情だろう。

第一に民主党首脳部が空中分解している。左翼の司令部が不在なのだ。選挙の惨敗の責任をとって全執行部は辞任に追い込まれた。次の民主党指導者の顔がみえてこない。

第二にリベラル、左翼メディアが曾ての論調を微妙に偏重させ、ワシントンポスト、ロスアンジェススタイムズ等はトランプ支持の色彩が濃厚になりつつある。テレビも極左のCNNなどは視聴率が激減している。

第三に議会は上下両院ともの共和党が多数派で、指名承認が難しいとされたトゥルシー・ギャパードの国家情報長官承認も52vs48で可決された。共和党でただひとり反対票を入れたのはミッチ・マコーネル前院内総務だ。ギャバードがプーチンを支持し、スノーデンの機密漏洩を攻撃せず、2017年にシリアのアサドにあった過去を問題視した。
 議会上院のリズ・ウォーレンとバニー・サンダースの“空砲”が虚しい響きをともなうになった。

第四に左翼活動家はすっかり意気消沈、各地の反トランプ集会は気勢が上がらず、メディアも殆ど伝えなくなった。大きな要因はトランプが連邦職員の削減、行政府の簡素化の実行に移り、つぎつぎと左翼活動家の「職場」だった、不必要な政府機関から追い出され、デモを組織するより明日の就労に血道を上げているからだ。

第五にネットにおけるトランプ支持が圧倒的多数となって、せいぜいイーロン・マスクの暴走を諫める程度。グリーンランド購入、パナマ運河管理運営権奪回、メキシコ湾のアメリカ湾へ呼称変更など、暴走的な観測気球にも、大きな反論がない。

  ☆○◎☆み◎☆◎○や○☆◎○ざ☆○◎☆き☆◎○☆  』