米首都ワシントン近郊で旅客機が墜落 米軍ヘリと衝突

米首都ワシントン近郊で旅客機が墜落 米軍ヘリと衝突
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN303JP0Q5A130C2000000/

『2025年1月30日 12:19 (2025年1月30日 13:40更新)

【ワシントン=八十島綾平】米連邦航空局(FAA)によると、米首都ワシントン近郊のロナルド・レーガン空港で29日午後9時ごろ、アメリカン航空傘下のPSA航空の小型旅客機と米陸軍のヘリコプターが衝突した。旅客機は空港そばのポトマック川に墜落した模様で、死傷者の状況は不明。現地消防などが救助活動を急いでいる。

29日、米ワシントン近郊の空港近くで緊急出動する当局者ら=ロイター
FAAやアメリカン航空によると、墜落したのはアメリカン航空5342便。航空機データサイト「フライトレーダー24」によると、カンザス州ウィチタを午後5時半過ぎに出発したあと、午後9時過ぎにロナルド・レーガン空港に到着する予定だった。

米CNNによると、旅客機には当時乗客60人と乗員4人が搭乗していた。FAAによると、墜落した機体はボンバルディアのCRJ700で、米軍ヘリ「ブラックホーク」と衝突した。同空港は米ホワイトハウスのすぐ近くにあり国内線の発着が多い。

米紙ワシントン・ポストは国防総省高官の話として、ブラックホークには当時少なくとも3人の兵士が搭乗していたと説明した。要人は乗せていなかった模様だ。

事故を受け米ホワイトハウスは同日夜、トランプ米大統領の「恐ろしい事故について説明を受けた。状況を注視しており、詳細が分かり次第お伝えする」とする声明を公表した。

米メディアの映像やフライトレーダー24によると、5342便は空港の東側を流れるポトマック川の上空でブラックホークと空中で衝突。大きな炎を上げたあと、そのまま川の中腹に墜落した。

フライトレーダー24によると、事故は午後8時48分ごろとみられ、ワシントンDCの地元警察によると同53分には警察への通報が相次いで寄せられた。

FAAは今後、米国家運輸安全委員会(NTSB)と事故原因の調査を実施する。ボンバルディアのCRJ700は三菱重工業が整備をしている。

国土安全保障省(DHS)のクリスティ・ノーム長官は同日夜、救助活動のために米沿岸警備隊を派遣していると述べた。』