バルト海のケーブル破損、3カ月で4件 EUが対策協議へ

バルト海のケーブル破損、3カ月で4件 EUが対策協議へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR263VP0W5A120C2000000/

『2025年1月27日 4:14 (2025年1月27日 6:26更新) [会員限定記事]

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多様な観点からニュースを考える
広瀬陽子さんの投稿
広瀬陽子

【ブリュッセル=辻隆史】スウェーデン、ラトビア両政府は26日、両国を結ぶ海底通信ケーブルが破損したと発表した。北欧に面するバルト海でケーブル破損が確認された事案は2024年11月以降、4件目となる。両国は捜査を開始した。

ラトビア政府によると、同国企業が所有するケーブルは同国とスウェーデンのゴットランド島を結ぶ。複数の代替手段を用意しており、ラトビアの通信状況に大きな影響はないという。

両国がと…

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広瀬陽子
慶応義塾大学総合政策学部 教授

ひとこと解説 記事にもあるように、犯人が明確に断定できないとはいえ、ロシアによるハイブリッド戦争の一環である可能性が極めて高い。特に、バルト海といえば、ロシア第二の都市・サンクトペテルブルグも位置し、バルティック艦隊も所属した伝統的、戦略的に重要な海であるが、2004年のバルト三国に加え、一昨年フィンランド、昨年にはスウェーデンがNATOに加盟したことでまさしくNATOの海になってしまったことで、恣意行為と嫌がらせを繰り返している可能性がある。その他、ロシアはGPS操作によるフライトの混乱、放火、偽情報の流布、選挙妨害、移民・難民の送り込みなど多くのハイブリッド戦争を展開している。国際的阻止が急務である。』