米国務省、対外援助を原則凍結 「米国第一」か内容検証

米国務省、対外援助を原則凍結 「米国第一」か内容検証
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN251AU0V20C25A1000000/

『2025年1月25日 14:25 [会員限定記事]

【ワシントン=坂口幸裕】ルビオ米国務長官は24日、対外国援助の資金拠出を原則凍結するよう指示した。支援内容が「米国第一」を掲げるトランプ政権の外交方針に沿っているか、3カ月ほどかけて検証する。ウクライナや台湾なども対象になる可能性があり、新政権の政策が国際社会に影響を及ぼし始めた。

トランプ氏が再検討指示、人道支援など停止のおそれ
米主要メディアが相次ぎ報じた。米国は世界最大の海外援助を実行して…

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『米国は世界最大の海外援助を実行しており、2023年度は米国の年間予算の1%に相当する600億ドル(約9兆3000億円)ほどを計上した。人命にかかわる人道支援が停止に追い込まれるおそれがある。』

『トランプ米大統領は就任した20日、現行の外国支援を精査するため90日間停止するよう国務省などに求める大統領令を出した。米国の対外支援を担う官僚組織や団体について「米国の利益に沿わず、多くの場合はその価値観と正反対だ」と決めつけた。

さらに「米大統領の外交政策と完全に一致しない方法で、米国の対外支援をこれ以上支出しないことが米国の政策だ」と明記した。90日間停止して「プログラムの効率性と米国の外交政策の整合性を評価する」と訴えた。

今回の支援停止で安全保障や開発、教育、職業訓練、汚職対策など数十億ドル規模の計画が停止される事態もあり得る。1カ月以内をメドに支援内容が新政権の方針に沿うかを審査する基準を設け、それぞれの政策を継続、修正、中止するかを決める段取りを描く。』
『ルビオ氏は15日、上院外交委員会の指名承認の公聴会で「米国務省の最優先事項は米国でなければならない」と主張した。トランプ氏が示した外交指針として「我々が費やす1ドルはすべて次の3つのシンプルな質問に答えられなければならない。米国をより安全に、より強く、より繁栄させられるか」と述べた。』