哲人が問う民主主義の危機 ハンナ・アーレントの警鐘

哲人が問う民主主義の危機 ハンナ・アーレントの警鐘
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD203X80Q5A120C2000000/

『2025年1月24日 10:00 [会員限定記事]

不穏な時代の節目に、語り継がれる哲人がいる。ユダヤ人としてドイツに生まれ、ナチスの迫害を逃れて米国に亡命したハンナ・アーレント。立教大学の川崎修特別専任教授の表現を借りるなら、20世紀の「デーモン(悪魔)」と格闘し続けた思想家だ。

ナチズムやスターリニズムの中で結晶し、暴力的なエネルギーを放つに至った全体主義の要素を、探究したことで知られる。東西冷戦の激化から終結、民族紛争の拡大、テロの頻発とい…

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