米司法長官候補「司法省を武器化せず」 民主は報復懸念
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『2025年1月16日 7:32
次期米司法長官に指名されたパム・ボンディ氏=AP
【ワシントン=芦塚智子】トランプ次期米大統領が司法長官に指名した前フロリダ州司法長官のパム・ボンディ氏は15日、上院の指名承認公聴会で「司法省の党派主義と『武器化』を一掃する」と表明した。バイデン政権下の司法省が政治目的でトランプ氏を訴追したとするトランプ氏の主張に沿い、「政治を排除する」と強調した。
ボンディ氏はフロリダ州出身。2010年の州司法長官選挙に共和党から出馬して初当選し、11〜19年に同長官を務めた。トランプ第1次政権で法律問題の補佐官としてホワイトハウス入りした。トランプ氏の関連団体の幹部を歴任し、大統領選ではトランプ陣営の集会で演説したこともある。
ボンディ氏は公聴会で「米国を再び安全にする」とトランプ氏の選挙スローガンを使い、凶悪犯罪や人身売買、テロなどの対策に取り組み「法と秩序」を取り戻すと力説した。
民主党を中心に、トランプ氏が自身を捜査した検察官や政敵への報復として司法省に捜査や訴追を命じる可能性への懸念がある。ボンディ氏は「政敵だからといって起訴や捜査をすることはない。それはこの4年間に(バイデン)政権がしてきたことだ」と主張し「起訴は事実と法に基づいて行う」と述べた。
一方で、トランプ氏から違法な要求があった場合に拒否できるのかと問う民主議員の追及に対し、ボンディ氏は「仮定の質問には答えられない」などとかわした。民主議員から厳しい質問が相次ぎ、ボンディ氏が語気を強めて反論する場面も目立った。
トランプ氏が敗北した20年の大統領選の結果を認めるかどうかとの質問も繰り返し受けたが、「現大統領はバイデン氏だ」と述べるにとどめ明確な回答を避けた。
トランプ氏が公約している21年の連邦議会占拠事件の被告人や受刑者に対する恩赦に関しては「(大統領に)依頼を受ければ、個々のケースを見てケース・バイ・ケースで助言する」と語った。
トランプ氏は当初、マット・ゲーツ前下院議員を司法長官に指名したが、買春などの疑惑の浮上で辞退。代わりにボンディ氏を起用した。
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