ファスト&スロー (上) Kindle版

ファスト&スロー (上) Kindle版
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『我々の直感は間違ってばかり? 意識はさほど我々の意思決定に影響をおよぼしていない? 心理学者ながらノーベル経済学賞受賞の離れ業を成し遂げ、行動経済学を世界にしらしめた、伝統的人間観を覆す、カーネマンの代表的著作。2012年度最高のノンフィクション。待望の邦訳。』

『 商品の説明

出版社からのコメント

松井彰彦氏(東京大学経済学部教授)
人間は必ずしも合理的でない。では、どう合理的でないのか。
本書を片手に、人間のファストな「直感」とスローな「論理」を科学しよう。

森山和道氏(サイエンスライター)
自分の心が思いどおりにならない理由は何だろうか。
意思決定のメカニズム、心の成り立ちを知りたい全ての人に。

西内啓氏(統計家/『統計学が最強の学問である』著者)
本書を読めば新たな視座から、人間を、そして自分自身を理解出来るようになるだろう。
柏野雄太氏(バクフー代表取締役)
職業人がより良い意思決定をするための実践的指南書。
バイアス研究の世界的権威が噛み砕いて伝授!

著者について

認知心理学者。プリンストン大学名誉教授。専門は意思決定論および行動経済学。

1934年テルアビブ生まれ。幼少期をパリで過ごし、その後、家族とともにパレスチナに移住。エルサレムのヘブライ大学で心理学と数学を学んだ後、イスラエル国防軍心理学部門に勤務した。

1958年にはアメリカに移住し、カリフォルニア大学バークレー校で心理学の博士号を取得。その後、ヘブライ大学などで教鞭をとり、1993年より現在も在籍するプリンストン大学の教授となった。

2002年には、著者が確立した、不確実な状況下における意思決定モデル「プロスペクト理論」などを経済学に統合したことが画期的な業績として評価され、心理学者ながらノーベル経済学賞を受賞。

2011年および12年にはブルームバーグ選出の「国際金融で最も影響力のある50人」に選ばれている。

2011年発表の本書は著者初めての一般向け著作である。《ニューヨーク・タイムズ》《ウォールストリート・ジャーナル》《エコノミスト》の各紙誌で年度ベストブックに選出された他、《ロサンゼルス・タイムズ》ブック・プライズの栄誉にも輝いた。

『大西信行
5つ星のうち3.0 この手の本が読みにくいことについて
2018年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入

この本は、他の著書でもかなり多くの参考文献に上がっている為、知っていても読んだことが無い人が結構多くいると思う。ちなみに私もそうで、解説本を手掛かりにして、再度熟読したのは最近のことだ。普通の感想やレビューなら他の人も書いているし、あと再読して色々と初読した時に気づかなかったことが出てきたので、それを書いてみた。

誤解を恐れずに言えば、行動経済学は「ユダヤコミュニティ」の為の「心理学」である。ダニエル・カーネマンのこの著書は、ダン・アリエリーを筆頭に、ユヴァル・ノア・ハラリ、ジャレド・ダイヤモンド、クリストファー・チャブリス、 ダニエル・シモンズなど、有名なアシュケナージ・ユダヤ人学者の人々にかなり多く引用されているので、他の著書を辿ってこの本を読んだ人が少なからずいるはずだ。

私的にはこの本を「実用」させる為と考えれば、お世辞にも読みやすいとは思えない。内容も試行錯誤の跡があるにしても、もっと分かりやすく書けた様に見受けられるのだ。通読する分には良いが、これを学問的に研究するとなるとかなりの「偏り」があるのに気付いた。以前、スタンレー・ミルグラム(ちなみ彼もユダヤ人だ。結局、正教授になれなかったらしい。映画「 アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発 [DVD ]」参照)「 服従の心理 」のことを調べていたら、この著書でも参考にしていた節をようやく見つけた。けれど、リストから「意図的」に外されていた。まあ実験の内容の真偽は除くにしても「あの有名な実験」という曖昧さが気になった。

これは何なのだ?と正直思った。引用、参考文献リストをしっかりと掲載している著者でも、通称「アイヒマン実験」のことはタブー視している。確かに世間から言わせると「不快な」実験であるし、著者自身が建国時のイスラエルの「軍にいた」経歴からすると「触れたくない」バイアスもあったとしか思えない。詳しくは映画「 アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発 [DVD ]」を見るといい。著者も、イスラエル建国時のイデオロギーの「虚構」に、気づいているかもしれないが、恐らくこの「思い」を墓の下まで持っていくつもりだろう。だから私はこの本を手放しで評価できない。

一方で同じユダヤ人のアーサー・ケストラーは、若き時にシオニズム運動に参加していたことを後に後悔していて、「 ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎 」を書いた後に自殺している(公式には病気を理由とあるが、かなり怪しい)。ハンナ・アーレントも「 エルサレムのアイヒマン――悪の陳腐さについての報告 」を書いた後、ドイツのアカデミズムから、そしてユダヤ人の友人からも、猛烈に批判され距離を置かれている。映画「 ハンナ・アーレント [DVD ]」を見る限りでもわかる。自らの頭で意識的に考えることがとても大切である。このことは意識では当然と思う反面、人は無意識では「思考停止することを好む」ということがいえる。この本はその内容の分析が書いてあるが、著者本人の文章を読む限り、自らも認知バイアスの罠に嵌っていると見抜いてしまった。

この本が明快でない理由は、多分「権益」に利用されやすいからだろう。著者も大衆操作に利用されやすい内容だということを、かなり意識はしている。なぜなら悪用されれば本人の「名誉」に汚点を残すからだ。アメリカのメディアの多くは、ユダヤ人の資本家で占められている事実があるが、私は即座に「陰謀論」とかは思わない。とても複雑なコミュニティ内の「政治」が絡んでいるのが、その本質なのだと思う。

「 ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 」「 ブラック・スワン[下]―不確実性とリスクの本質 」、「 反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方 」「 反脆弱性[下]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方 」の著書で有名なナシーム・ニコラス・タレブを友人扱いしている。タレブも以前はダニエル・カーネマンを相当買っていた様だ。膨大なアンケート資料や「政治」に食い込んでいる様を考えると、ノーベル経済学賞には「政治」が食い込んでいるのかと疑義も挟みたくなるが、証拠も無いし取り合えずやめておく(けれど「 反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方 」を読む限りで、「学際政治」的な動きを取ったカーネマンに対して、怒りを覚えて喧嘩していることがはっきり書かれていたが(笑))。

この本の内容がビジネスの分野に応用することは、もう大手の広告代理店で「実践」されている。だからこの本の内容の直接的な批判は全く意味がない。だから私はこういう「書き方」をしている。

(「 ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? 」に続く)
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レポート 』

『AO
5つ星のうち5.0 自分の見たものが全て
2023年6月30日に日本でレビュー済み

2002年ノーベル経済学賞受賞の心理学者ダニエル・カーネマンの名著。感知した現象を高速・効率的に処理するためのシステム1と、論理を司り分析、判断を行うシステム2という概念を提唱し、システム1によるバイアスの掛かった誤りと、システム2の怠け者(じっくり分析をしたがらない)2つの性格による人間の判断ミス(ヒューリスティック)を多面的に紹介している。

年をとればとるほどシステム1にバイアスがかかってくると感じたため、年を重ねるごとに読み直し、ヒューリスティックを避ける生き方をしなくてはならないと思う。以下、3点自分も気を付けたい点をご紹介。

第2部 ヒューリスティックとバイアス

”直感的な印象は、証拠の診断結果を過大評価しがちだ・・・「自分が見たものが全て」に連想一貫性が重なると、自分がこしらえたストーリーを信じやすくなる”

第3部 自信過剰(第20章、第21章)より

”特定の分野を日ごろから多大な時間を使って研究し、それで食べている評論家たちは、ダーツを投げるサルよりもお粗末だった・・・理由は、自分はその分野に精通していると考えると、スキルの錯覚が助長され、非現実的な自信過剰に陥るからだと考えられる”

”プリンストン大学の経済学者でワイン愛好家のアッシェンフェルターは、・・・統計的な計算式を作成し、ある年にあるブドウ園が算出するワインの価格予想を試みた・・・計算式は極めて精度が高く、予想価格と実際の価格の相関係数は0.90を上回っていた・・・フランスワイン業界の反応は、「激怒とヒステリーの中間」だった。「映画を見ないで批評するようなもの」と冷笑した人もいた”

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『海外オヤジ
5つ星のうち4.0 二つの思考が意思決定をつかさどる!?因みに翻訳が素晴らしい!
2022年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入

本作のアイディアの白眉は、その題名にもある早い思考、遅い思考という二通りの判断ロジックが人間の中にあるという設定であると考えます。

早い思考は、その名の通り、暗黙知的に周囲の状況から危険を察知し、本人に行動を促したりします。勿論、この思考は数えきれない経験から危険な状況のパターンが無意識的に理解されている結果であります。

他方、遅い思考は、これまたその名の通り、立ち止まって判断する所謂「理性」のようなものとして扱われます。発言に論理が通っているかとか、計算問題の見直しとか、意識して物事の真偽を確認する場合の思考方法がこれであります。

で、この二つの思考にはちょっとした癖があって、遅い思考は怠け者で、なかなか表に出たがらない笑 そのため、通常は早い思考が意思決定やものごとの認識に際して幅を利かせます。そして本書では、その「早い思考」が結構失敗する、ということを例証しています。この二つの思考の癖や「あるある」を、プライミング、アンカリングなどの心理学上の概念を交えて確認してゆくことで、さらに議論の幅が広くなっているように感じました。

・・・
こういうものを読んでいると、へーという驚きとともに、掲載されたロジックを使ったらうまいこと人をコントロール出来るんではないかというよこしまな考えも出てきてしまいます(しませんけど笑)。

実際、こうした心理学セオリーのいくつかは経験則として既にマーケティングに使用されているような気がします。

私が株屋でどぶ板営業をしていたとき、よく「まず5000万から提案しろ、さもないと1000万の注文も取れない」とよく言われました。私はどうしても家とか外見とかで懐具合を判断してしまいますが、上司は人の金の有無は外見から判断できないし、そこは判断できない前提でアンカリング効果を狙ってそう諭したのかもしれません。よくわかりませんが。
・・・
さて、じつは内容よりも密かに驚いていたのは、その翻訳の読みやすさです。きっと原書も面白いのでしょう。でも、翻訳、しかもノーベル経済学賞受賞の方の本がこんなに面白く読めるとはいったいどんな翻訳家なのかと。村井さんとは何者か、非常に気になってしまいました。

・・・
ということで、カーネマンの作品に手を出してしまいました。

人間って全然合理的に判断できないし、一定の条件の下では実にロボットかのごとく間違った判断をするようです。筆者が繰り出す数多くの事例を見ていると、人間って結構機械だなあと思いました。

どうも私は、人間は多様で複雑で計算できない動物、と思いたいのか、読後になんだかちょっぴり残念な気持ち?になった読書体験でありました。
45人のお客様がこれが役に立ったと考えています』

『 まついち
5つ星のうち5.0 人間の脳は単純な因果律が大好きで怠けもの
2022年8月2日に日本でレビュー済み

意思決定のプロセスには直感的な速い思考(システム1)と熟慮的な遅い思考(システム2)が関与している。

システム1によって供給される直感や印象をシステム2で検証し、必要があればシステム2による論理的は判断を加えて意識決定がされる。

システム1はとても有用であるが、しばしば重大なバイアスが入りうる。どのようなバイアスがあるかを認識することで、意思決定に関わる深刻な過ちを予防できるかもしれない、というのが本書の有用性だと思った。

手元にある情報をもとに無意識的に因果律が明瞭なストーリーをつくりあげることを連想一貫性という。システム1の核となる機能はこの連想一貫性であるという点が興味深かった。この働きにより、認知容易性、プライミング効果、驚き、誤った因果関係の理解、ハロー効果、確証バイアスなどの説明ができる。

つまりシステム1は現実世界をとても単純で一貫した因果関係のある物語として捉えることが好きで、物語に反する複雑な事象は無視しがちになる。統計的な観点よりもステレオタイプに引っ張られて物事を予想する。

利用可能性ヒューリスティックは同種の事例をどれだけ簡単に想起できるかによって、頻度を判断することでありバイアスが入りやすい。例えばマスメディアで報じられるセンセーショナルな出来事をさも頻繁に起こるかのように捉えてしまう。また利用可能性ヒューリスティックにより人々の関心が集まると、マスメディアがより報じるようになるという悪循環が生じる。これは昨今のコロナ禍におけるリスクの過剰評価を説明しているかのように感じた。

また事後に結果を知った上で物事を振り返ると結果バイアスが入り、意思決定の適切さを評価することが困難である(後知恵で批判してくる嫌な上司はたまにいる)や直感に頼るよりも単純なアルゴリズムやスコアリングシステムの方が精度が高いという話は医療現場にも活かせそうで印象的だった。

認知においてどのようなバイアスが入るかを正しく認識することにより、この知識を悪用する輩にだまされることを防ぎ、また自説に説得力を持たすことができる。何度も読み返して身につける必要性を感じた。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています』

『 K
5つ星のうち5.0 要点まとめ
2020年11月21日に日本でレビュー済み

■ファスト思考(直感)とスロー思考(熟考)
・人はファスト思考を好むが、錯覚や勘違いが起きやすい。
・スロー思考できるキャパは限られている。
・自制心が必要なときは、スロー思考のキャパが減る。
・注意力≒自制力≒知能(スロー思考力)。注意力をゲーム等で鍛えるのは有効。

■正しい/影響力がある と錯覚しやすいこと
・よく目にすること
・わかりやすいこと
・好きなこと
・前回正しかったこと(例:2件のレポート)
・規則性があること
・自分の認識と合っている情報
・筋の通った説明
・最初に検討した案

■その他の錯覚しやすいこと
・知っている範囲内だけで判断する。情報収集や信用度判断をしない。
・似ているものと取り違える(例:モーゼの錯覚)
・異なる単位のレベル合わせをする(例:重厚感がある本を高価だと思う)
・人を見た目で判断する。特に「強さ」「親しみやすさ」について。
・平均(割合)はわかるが、実数はわからない(例1:救える数に関わらず同じ寄付金額を払う)(例2:統計の母数を気にしない)
・答えがわからないときに、解ける別の問題に置き換える(例:採用面接で能力を計れないので好印象かどうかを見る)
・行動によって気分が変わる(例:作り笑顔をすると楽しくなる)
・気分によって行動が変わる。※気分はスロー思考さえも狂わせる
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています』

『 赤い鯉人
5つ星のうち4.0 人間の意思決定を「速い思考」と「遅い思考」の関係性で分析
2020年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、人間の意思決定を「速い思考」(システム1)と「遅い思考」(システム2)という
脳の中の2つのシステムの働きで分析する。

システム1は物事を直感的に判断しスピーディーだが複雑なことには対応できず、その場合には
システム2が出動する。システム2は複雑な思考に長けているが、注意力を要する(1つのことに
集中すると他のことが疎かになってしまうのもこれが原因)上に多くのエネルギーを消費するため、
平常時はシステム1に判断を任せて省エネモードになっている。

システム1は、例えば危険が迫っていることを本能で察知する場合のように、
スピーディーな判断を下すために様々な「決めつけ」や「取捨選択」を行う。
この中で本当は必要な情報が捨てられてしまったり、ねじ曲げられてしまうのだが、
多くの場合、システム2はこれを見逃してしまうため、全体として人間は誤った判断をすることになる。

本書では、このようなシステム1とシステム2の関係性から人間の様々な意思決定過程における
誤り(バイアス)を分析しており、それは例えば、「プライミング効果」、「ハロー効果」、
「(問題の)置き換え」、「アンカリング」、「利用可能性ヒューリスティクス」、
「基準率の無視」などに及んでおり、非常に興味深い著作だと感じた。

特に後半で述べられている「結果バイアス」(結果が分かってから「やはりそうだと思っていた」と
考えがちであること)の話はもっともで、「結果バイアスが入り込むと意思決定を適切に評価すること、
すなわち決定を下した時点でそれが妥当だったのか、という視点から評価することはほとんど
不可能になってしまう」という部分は、自信満々で批判ばかりしている専門家やコメンテーターと
称する人たちを見ると、「なるほど」と思わずにはいられない。

長くなるので割愛するが、統計の判断に関する誤謬の部分も非常に秀逸である。
57人のお客様がこれが役に立ったと考えています』

『 かなえるゾウ
5つ星のうち5.0 直感によって生じる判断の誤りを掘り下げた本
2019年5月6日に日本でレビュー済み

人の判断は、システム1(直感による速い思考)とシステム2(理性による遅い思考)によって行われる。

最終判断は、システム2によって行われるのが原則だが、システム2は、怠慢や過大な負荷のためにしばしばシステム1の判断をそのまま鵜呑みにしてしまう。

本書の上巻は、その実例がひたすら370ページにわたって紹介されているが、それほど冗長さを感じないのは、やはり内容が充実しているからだろうか?

以下に、システム1によって犯しやすい誤りを列挙する。

1) 理解しやすい現象や何度も聞いている事柄や自分が知っている情報や知識に関する出来事は、たとえそれがその情報が不十分であっても、統計確率的な常識(偶然やばらつき)を忘れて、安易に信じたり、過大評価したりする。
その結果、何らかのリスクを判断する際に、その判断結果は無視するか過度に重視するかの両極端になる。

従って、人は、一般的に、多くて多様な情報よりも、少なくてシンプルな情報の方をより信じやすい。また、偶然に起こった少ない事例でも、その統計確率上の検討を忘れて、因果関係を勝手に仕上げてしまう。
さらに、難しい問題に対して答えが出せないとき、その問題をより易しい問題に置き換えてしまう。(置き換え)

また、自分が感じた予感や直感や自分が下した判断に関して、正しかったものはよく覚えているが、誤っていたものは忘れている。(その結果、自分の予感や直感や判断を過信する。)

2) 2つの連続に起きた事実において、最初に起きた事実から受けた印象は後に起きた事実の解釈に影響する。

はじめて会った人でも、第一印象で、その人が好きか嫌いか、また信用できるかできないか分かったような気になる。(ハロー効果)

3) 人の判断や推定は、以下のような数字に影響される。(アンカリング効果)

・ある量を推定しなければならないときに比較される数字
・値段交渉する際に、最初に提案された価格
・何かを購入する際に与えられた購入数の上限
・意見を出す際に、上げなければならない実例数

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています』