米国が異例の措置を発表、ウクライナに1年半分の迎撃ミサイルを供給
https://grandfleet.info/us-related/the-united-states-takes-unprecedented-step-to-supply-ukraine-with-interceptor-missiles-for-a-year-and-a-half/
『2024.06.21
ホワイトハウスのカービー報道官は20日「パトリオットシステムやNASAMSで使用する迎撃ミサイルの同盟国・友好国向け輸出を一時的に停止しウクライナに供給する」「今回の決定で今後16ヶ月間に必要とされる全てのものをウクライナは手に入れる」と発表した。
参考:White House redirects air defense interceptors to embattled Ukraine
参考:U.S. will boost Ukraine’s air defense by pausing exports to allies
参考:US says Ukraine can hit inside Russia ‘anywhere’ its forces attack across the border
今回の措置でウクライナの防空能力は大幅に改善するだろう
バイデン大統領はG7首脳会談で「ウクライナは(追加のパトリオットシステムを)比較的早く受け取るだろう」と述べ、 Financial Timesも「米国政府はウクライナが十分な防衛力をもつまでパトリオットシステムと迎撃ミサイルの納品を停止する」「この決定は木曜日に正式発表されるだろう」と報じてたが、ホワイトハウスのカービー報道官は20日「パトリオットシステムやNASAMSで使用する迎撃ミサイルの同盟国・友好国向け輸出を一時的に停止しウクライナに供給する」と発表した。
出典:U.S. Army photo by Eugen Warkentin
カービー報道官は「今回の決定で今後16ヶ月間に必要とされる全てのものをウクライナは手に入れる」「夏の終わりまでにウクライナが手に入れいる防空兵器は数百になる」「その分だけ順番待ちになっている国へのミサイル納入が遅れることになる」「この異例な措置に影響を受ける全ての国に外交ルートを通じて通知した」「ウクライナで深刻なニーズが発生していることを良く知っているため、我々が得た反応は概ね支持的なものだった」と述べており、納品が遅れるのは迎撃ミサイルのみらしい。
今回の決定でパトリオットシステムやNASAMSの本体納品は影響を受けないものの、両システムで使用するPAC-3MSE、PAC-2GEM-T、AMRAAM、AIM-9Xの納品はウクライナのニーズ(今後16ヶ月分)を満たした後に再開される予定で、影響を受ける同盟国・友好国も概ね今回の決定を支持しており、ウクライナは2025年末までに必要な迎撃ミサイルを手にいれるという意味になる。
出典:Raytheon
因みに今回の決定は台湾やイスラエルに影響を及ぼさないらしい。
追記:WAR ZONEは「今回の計画にPAC-3MSEとAMRAAMが含まれると米当局者が明かした」と報じている。
追記:バイデン政権は米国製兵器によるロシア領内の攻撃範囲を「ハルキウを攻撃するロシア軍=ベルゴロド州の軍事目標のみ」に制限していたが、Politicoは20日「バイデン政権は『国境を越えて攻撃してくるロシア軍に米国製兵器が使用できる』とウクライナに伝えた」と報じており、米国製兵器を使用したロシア領内の攻撃範囲はブリャンスク州、クルスク州、ベルゴロド州、ロストフ州、クラスノダール地方に拡大した格好だが、実際の攻撃範囲は使用できる兵器の射程に依存している。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo by Eugen Warkentin
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投稿者: 航空万能論GF管理人 米国関連 コメント: 51 』