アルゼンチン、インフレ率276%に「鈍化」 前年同月比

アルゼンチン、インフレ率276%に「鈍化」 前年同月比
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140790U4A610C2000000/

『2024年6月14日 7:04

【サンパウロ=水口二季】アルゼンチンの国家統計局は13日、5月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比で276.4%だったと発表した。10カ月ぶりに伸びが鈍化した。ミレイ政権の緊縮策が奏功している。

CPIの4月の上昇率は289.4%だった。2023年12月以降は200%を超え、主要国で最悪レベルのインフレが続いているが、スピードは減速した。

前月比でみた上昇率は4.2%で、4月(8.8%)…

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『前月比でみた上昇率は4.2%で、4月(8.8%)から鈍化した。23年12月の25.5%から5カ月連続で減速している。

国際通貨基金(IMF)は物価上昇が鈍化傾向にあるなどとして、23年12月に誕生したミレイ政権の取り組みを評価していた。

ミレイ氏は公共工事の凍結や補助金の削減といった厳しい緊縮策を進め、国内の需要は冷え込んでいる。賃金の伸び率も低迷し、購買意欲の低下でインフレ圧力が和らいでいる。
ミレイ氏は自由至上主義者(リバタリアン)を自任し、労働市場や税制度の改革、国有企業の民営化などが必要と訴える。

12日には経済や財政、行政など多分野にわたるミレイ氏の改革法案が上院で可決された。1年間の緊急措置として、経済や行政などにおける一部の分野で議会の承認を得ずに政策を決定できるという大統領権限の大幅な強化も盛り込まれている。

法案には一部の国有企業の民営化のほか、エネルギーや農業、テクノロジー分野などに原則2億ドル(約310億円)以上の投資をする企業には30年間にわたって税優遇措置を講じるとの内容が含まれる。企業の規模に応じて、雇用前に従業員の試用期間を大幅に延ばすことも可能になる。

成立には下院の承認が必要だが、僅差だった上院よりはハードルが低いとの見方が多い。
一方、ミレイ氏が当初目指した改革案の一部は断念した。23年12月には664条からなる同法案を提出したが、労働組合などの強い反発を受けて3分の1程度に縮小された。ミレイ氏が率いる右派の「自由前進」は上院72議席中7議席、下院257議席中38議席にとどまり、他党の協力が必要なためだ。

現在も条項の修正を続けており、公共メディアや郵便局、航空会社などの民営化案は除外となった。当初は41の国有企業の民営化を目指していたが、8企業に絞った。12日には法案に反対する抗議活動が発生し、警察との衝突で多数の負傷者が出た。

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