地政学の本質は、…。

地政学の本質は、…。

『地政学の本質は、モノ(資源・兵器等のハードウエア)とコト(情報・思想等のソフトウエア)およびそれらを直接、間接に運ぶヒトの流通の接続と切断を誰が支配するかにある。  

中東地域では、今も昔も「エルサレムの丘陵」を支配する者が石油などのモノや宗教などのコトの流通を支配する。

今その支配をめぐってイスラエル、イラン、トルコなど中東諸国のみならず、域外のアメリカ、中国、ロシアなどが争っている。

庄司潤一郎; 石津朋之. 地政学原論 (日本経済新聞出版) . 日経BP. Kindle 版. 』

『パラグ・カンナは、『「接続性」の地政学──グローバリズムの先にある世界』(尼丁千津子、木村高子訳、原書房、2017年)で、技術的な「接続性」が世界を変革すると主張し、接続性を決定する条件として次の三つを挙げている。

①地政学的意味を決定する地理的条件(地勢、気象、海象等の自然環境)

②地理的条件を変え地政学的意味を変える技術的条件(道具、機械、装置等の人工物)
③技術を創造し地理的条件に地政学的意味を与える情報(宗教や哲学、科学、政治等の思想)

庄司潤一郎; 石津朋之. 地政学原論 (日本経済新聞出版) . 日経BP. Kindle 版. 』

『この接続性をめぐる政治を、帝国主義諸国が群雄割拠していた19世紀末にスウェーデンの法律家ルドルフ・チェレーンが体系化し「地政学」と命名した。

そして地政学の名を世に知らしめるために多大なる貢献を果たしたのが、大英帝国の地理学者にして政治家であったハルフォード・マッキンダーである。

庄司潤一郎; 石津朋之. 地政学原論 (日本経済新聞出版) . 日経BP. Kindle 版. 』