サムスン電子のAI用メモリ、nVidiaから「テスト不合格」を突きつけられてしまう

サムスン電子のAI用メモリ、nVidiaから「テスト不合格」を突きつけられてしまう: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/503447402.html

『サムスンのAI用メモリー、エヌビディアのテスト不合格=関係筋(ロイター)

韓国サムスン電子(005930.KS)の最新の広帯域メモリー(HBM)は、消費電力などの問題で米エヌビディアの人工知能(AI)用プロセッサーに使用するためのテストにまだ合格していない。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。
この問題は、サムスンの「HBM3」に影響を及ぼしている。HBM3は、AI用の画像処理半導体(GPU)で現在最も使用されている第4世代のHBM規格。また、サムスンや競合が年内投入予定の第5世代「HBM3E」にも影響が及んでいる。

生成AIブームを背景に、高性能のGPUやHBMの需要は急増している。
サムスンはロイターに対して、HBMは顧客ニーズに基づき最適化プロセスが必要なカスタマイズされたメモリー製品だと説明し、顧客との緊密な協力を通じて製品の最適化を進めていると述べた。
さらに、ロイターがこのニュースを報じた後にサムスンは別の声明で「熱や消費電力の問題で失敗しているとの指摘は事実ではない」とし、テストは計画通り順調に進んでいると説明した。
(引用ここまで)

 24日にロイターが「サムスン電子の製造するHBM3はnVidiaからNGを出された」と報道。
 この報道を受けてか、サムスン電子の株価は一気に2200ウォン下落しています。
 2.82%の下落。
 KOSPIは1.26%の下落だったので、これはきつい。

 先日書いたようにSKハイニックス、マイクロンの株価は1年で2倍になっている中、サムスン電子のそれは微妙にしか伸びていないレベル。
 AI関連銘柄、もっといえばnVidia関連銘柄ではないと目されることが現状の株式市場で「こいつAI関連で失敗してます」とレッテルを貼られることは命取りになるってことがよく分かります。
 アップルの株価がいまいちぱっとしないのもそのあたりっすな。

 HBMは「Hi Band Memory」の略。
 H100などのAIチップ用に特に高速なメモリとして採用されるもので、SKハイニックスは開発を地道に続けてきて、マイクロンがそれに追随している形。
 サムスン電子はHBMの開発を中断していたために、大きく出遅れたとされています。

 記事にもありますが、この主張に対してサムスン電子は反論しています。

「エヌビディアのテストに合格せず」 サムスンがAI用メモリー巡る報道に反論(聯合ニュース)

 ただ、今月になってから半導体部門トップの首が飛んでいることもあって、出遅れているとの報道のほうが真実味がある感じですね。

韓国サムスン電子、半導体部門のトップ交代-AI分野で巻き返し図る(ブルームバーグ)

 次世代にあたるHBM3Eについても、サムスンから「開発に成功した」との話はいくつも出ているのですが、量産とか採用とかにはさっぱり顔を出してこない。
 SKハイニックス、マイクロンからは具体的に「nVidiaのH200に搭載される」とかになっているのですが。

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