ラピダスの物流に落とし穴 ガスが青函トンネル通れない
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC114OT0R10C24A4000000/?n_cid=SNSTW005

『2024年5月4日 5:00
北海道と本州をつなぐ青函トンネル。新幹線や貨物列車が行き交う交通の要衝が、北海道千歳市で最先端半導体の生産を目指すラピダスの課題に浮上している。半導体製造には多くのガスや薬液が必要だが危険物に該当するものは青函トンネルを通れない。2024年問題でトラック輸送力の逼迫が懸念される中、コストや環境負荷を抑えて部材を運べるか。津軽海峡がラピダスのアキレス腱(けん)になりかねない。
海底トンネルである青…
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『海底トンネルである青函トンネルは事故の危険を防ぐため高圧ガスやガソリン・灯油といった引火性液体類など危険物を積んだ列車は通過できない。半導体製造には様々な種類のガスや薬液が使われるが危険物に該当するものも多く、これらは鉄道では運べない。
JR貨物によると現在も危険物を積んだ貨物が津軽海峡を通過するには、青森や函館で一度フェリーに乗せ替える必要があるという。』
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察 半導体にかかるコスト全体のうち、フェリーを使うことで生じるコスト高がどのくらいの影響を及ぼしうるのかを踏まえた検討が必要だろう。
青函トンネルを通れないということだけで、北海道で半導体を製造することが無理になるようなことであれば、そもそも北海道に工場を作る意味がない。
ラピダスが目指す2ナノ以下の半導体の利幅を考えれば、その程度のコストは十分吸収可能。そもそも半導体の製造は前工程と後工程で違う国に移したりするようなコスト感覚なので、こうしたコスト問題はそれほど大きな影響はないと思われる。
2024年5月5日 23:57 』