ストックホルムから車で30分しないところにあるリデンゴ島。同国で最もリッチな…。
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※ 今日は、こんな所で…。
『Maddy Savage 記者による2024-5-6記事「The rise of Sweden’s super rich」。
ストックホルムから車で30分しないところにあるリデンゴ島。同国で最もリッチな住民があつまっているところだ。
スウェーデンは今でこそ右派政権だが、過去100年間、社会民主党系によって支配されてきた。社会保障が充実する代りに、税金が世界一高いのでも有名だった。
しかしその国に30年前からスーパーリッチが多数居住する。何故?
1996年時点でスウェーデンには、資産10億クローネ以上の金満富裕者は28人しかいなかった。いずれも、代々の資産家。
しかし2021年の統計では、資産10億クローネ以上の住民は542人に増えている。
ちなみに同国の人口はぜんぶで1000万人。
ということは、人口あたりの大金持ちの比率は、これは世界一である。
フォーブス作成のリストによると、2024年において、10億ドル以上の資産をもっているスウェーデン人は43名いる。
分母を100万人とすれば、そのうち4人が、スウェーデンでは、10億ドル超の金持ちだ。この比率が、合衆国だと「2人」なのである。もちろん、絶対数では、米国には813人もの10億ドル超資産家がいる。しかし米国の人口は3億4200万人である。米国は貧乏人がとんでもなく多い国だといえる。
スウェーデンの新興富豪たちは、ITで儲けた。同国は「欧州のシリコンバレー」と称される。これまで40以上の「ユニコーン」スタートアップ――すなわち価値10億ドル以上の新興企業――が誕生しているのだ。
スカイプもスポティファイも、うまれはスウェーデンである。
「eスクーター」のメーカーである「Voi」も。
新興企業が育ちやすかった土壌のひとつは、金利。2010年代の前半から、ほんの2年前まで、スウェーデンの金利は低く、起業者たちが資金を借り易かった。既存の資産家たちとしたら、銀行に預金していても利子がつかないので、ちょっとリスクがあってもスタートアップに投資しようかという気にもなった。
スウェーデンは、富豪を罰するかのような、資産への課税は廃止した。たとえば相続税も。2000年代に。
そしてまた、株関連の所得にかける税率を、サラリーにかける所得税率よりも、低くしてきた。
法人税は、1990年代には30%くらいだったが、それを20%くらいまで下げている。これは全欧平均より少し安いレベル。
この結果、あなたがもし超金持ちのスウェーデン人であったなら、もうこの国から出て行く必要は、なくなったのである。それどころか、海外から超金持ちたちが移住してくるようになった。』