Microsoft、インドネシアでAIに2600億円 CEO表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM291LY0Z20C24A4000000/
『2024年4月30日 18:00
【ジャカルタ=押切智義】米マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は30日にインドネシアを訪問し、同国に今後4年間で人工知能(AI)の普及に向けた人材育成などで17億ドル(約2670億円)を投じると表明した。84万人のAI人材を育成する計画で、世界4位の人口を抱える同国での事業拡大を加速させる。
ナデラ氏は首都ジャカルタで自社が開催したイベントに参加し、同国への投資計画を発表した…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『東南アジア諸国連合(ASEAN)全体で2025年までに250万人にAIのスキルを学ぶ機会を提供し「そのうち84万人がインドネシアとなる」(ナデラ氏)という。
インドネシアは2億7000万人の人口を抱え、AIの市場の潜在力もきい。ナデラ氏によれば、マイクロソフト子会社の米ギットハブが提供するソフトウエア開発ツールのインドネシアでの利用者は26年までに世界5位にまで増えるという。
マイクロソフトは19年に出資した米オープンAIとの提携をてこに、既存の事業と生成AIを融合させて稼ぐビジネスモデルを築きつつある。同日のイベントでも文書作成や表計算などの業務ソフト群を生成AIで支援する機能「コパイロット」などをインドネシアで普及させていくと表明した。
ナデラ氏は同日、首都ジャカルタでジョコ大統領と面会し、投資計画を説明した。ブディ通信・情報相によると、ジョコ氏はナデラ氏に同国での研究開発拠点の設立を要望した。立地については、カリマンタン島で開発中の新首都「ヌサンタラ」やバリ島などを挙げたという。
ナデラ氏はインドネシアを皮切りに、1日にはタイ、2日にはマレーシアを訪問する予定だ。各国で人材育成や事業拡大に向けた投資計画を表明する可能性がある。
東南アジアでは米ハイテク企業の首脳の訪問が相次いでいる。4月中旬にはアップルのティム・クックCEOもベトナムやインドネシアなどを訪問した。インドネシアではジョコ氏と会談し、生産拠点への投資を検討するとしたほか、ソフトウエア開発の人材育成に向けた拠点整備を表明した。
【関連記事】
・Microsoft、日本にAIデータセンター 4400億円投資
・MicrosoftとGoogle、異次元のAI投資 覇権争いはや佳境
・Microsoft、生成AI自社開発 通信無しでスマホで動作 』