ウクライナへ供与されたGLSDBの調子がぜんぜんよくない。

ウクライナへ供与されたGLSDBの調子がぜんぜんよくない。
https://st2019.site/?p=22055

『Joseph Trevithick 記者による2024-4-25記事「Have Ground Launched Small Diameter Bombs Been ‘Thrown Aside’ By Ukraine?」。

    ウクライナへ供与されたGLSDBの調子がぜんぜんよくない。どうも、まともに飛ばないらしい。言い訳として、露軍のEWが効いているからだというのだが、それは嘘だ。

 GLSDBは、ボーイングとサーブの共同開発。
 量的にありあまっている航空爆弾に翼をつけて火薬ブースターで地上から飛ばし、150km先を精密に攻撃できるはずだった。

 どうも原因はECMじゃないようだ。

 この新兵器を使うのは、技術的・戦術的にとても面倒らしい。と同時に、ウクライナ軍部隊は、この新兵器をうまく役立てるためのドクトリン、組織、訓練をもっていない。
 それで、3回くらいも、たてつづけに失敗してしまい、前線では、もうこの兵器は役に立たないと認定し、二度と、持ち出そうとしなくなっている。末端のウクライナ兵の立場としては、とうぜんにそうなるのだ。

 ※そこで私は最初から言っている。ボロ乗用車やバイクでも運搬ができる81~82㎜迫撃砲をとにかく大量に――穴掘り道具とともに――与えるのが、あの戦場では大正解なんだと。人を見て法を説け、という話。

 米国がGLSDBをウクライナに与えると言い出したのは2023-2だったが、それから1年間、まったく実戦使用の報道がなかった。
 つまりはシステムとして未完成だったものを見切り発車で与えようと急いだのだ。

 しかも、いまげんざいに至るまで、宇軍がGLSDBを発射しているところの写真も動画も、ひとつもリリースされていない。発射からして大失敗しているのでは?

 露軍が撮影した、GLSDBの残骸の動画は、SNSに上がっている。

 GLSDBはダメらしいという新情報は、ATACMSの長射程型を追加供与しますというニュースと、ほぼ同時に出てきた。
 HIMARSやATACMS後期型も、GPSが頼りである。而してこっちは何も問題がない。調子よく、当たっているのだ。

 ということは、GLSDBだけが、欠陥兵器なのだ。EWのせいじゃなくて。

 米軍は空対地でJDAMの有翼型をなんども使用しているが、こちらにも問題がない。とすると、不具合箇所は、地上から火薬ブースターの力で発射するフェイズにあるのかもしれない。

 ※《ボーイング社の中の誰かが出世したいあまり見切り発車をやらかした》説に、私は百円賭ける。2022-11-28のとくだねニュースとして、ボーイング社の方からペンタゴンへ、この未完成兵器をウクライナに援助しましょうと提案していることが報じられていた。それから1年半では、新型ロケットは成熟しなかったのだ。ボーイング社内の「風」がいまどんな感じなのかは、あの社長さんの顔を見ればわかる、と、おそらく全米の人が思っているだろう。』