米国防次官、ウクライナに送ったGLSDBは上手く機能しなかったと示唆
https://grandfleet.info/us-related/us-undersecretary-of-defense-suggests-glsdb-sent-to-ukraine-did-not-work-well/
『2024.04.26
国防総省のラプランテ国防次官は24日「空対地兵器を地上発射型の長距離攻撃兵器に変換してウクライナに送ったが上手く機能しなかった」「ウクライナ人は何度か試したのち諦めた」と述べ、ウクライナに送ったGLSDBは期待外れだったと示唆した。
参考:Have Ground Launched Small Diameter Bombs Been ‘Thrown Aside’ By Ukraine?
当該兵器の効果が完全に失われたわけではないものの、必要な時に目標を確実に破壊できる信頼性は低下しているだろう
バイデン政権はウクライナが要請した「長距離攻撃能力」に対応するためGLSDB(地上発射型小口径爆弾)提供を決定し、ウクライナ安全保障支援イニシアチブ(USAI)の資金を活用してBoeingと生産契約を締結、ロシアメディアは2024年2月にルハンシク州クレミンナ付近で発見されたGLSDBの残骸を公開したが、国防総省で調達を担当するラプランテ国防次官は24日「(SDBとM26弾のロケットモーターを組み合わせるGLSDBは)素晴らしいアイデアだが全く機能しなかった」と明かした。
It looks like that the newly to Ukraine delivered GLSDB missiles are already in use. Russian channels share this video which apparently show a tail section.
The operational range of these missiles is 150 km (90 miles).
Source: Telegram / Ratnik2nd#Ukraine pic.twitter.com/PxqGdyy5wb
— (((Tendar))) (@Tendar) February 14, 2024
戦略国際問題研究所が主催するパネルディスカッションに出席したラプランテ国防次官は「誰とは言わないが、ある企業が空対地兵器を地上発射型の長距離攻撃兵器にするというクールなアイデアを思いついた。このシステムを出来るだけ早くウクライナに届けるため、我々は主要なテスト要件を切り捨て『安全性のテストのみ行え』と命じ、これを直ぐ送り届けたが電磁干渉、戦術、技術、手順、教義、組織、訓練、資材など複数の理由で上手く機能しなかった」「命がけ戦っている人々に何かを送っても上手くいかないと直ぐ諦めてしまうことがあり、このシステムにもそれが起こった」と言及。
上記の特徴はGLSDBと一致しているため「ウクライナに送ったGLSDBは期待外れだった」「ウクライナ人はGLSDBを諦めた」と解釈されているが、ディフェンスメディアは「SDBがGPS信号の妨害に脆弱だと証明されたのであれば大きな影響を及ぼす」「米軍は大量のSDBが備蓄し、かなりの数の同盟国もSDBを使用している」「米国は特定地域で暗号化されたGPS信号の出力を高めることが出来るものの今回の問題を克服できるかは不明だ」「少なくとも幾つかの長距離攻撃兵器はウクライナの戦場で通用しないことが分かっている」と指摘したのが興味深い。
出典:Boeing
幾つかの長距離攻撃兵器とはHIMARSで使用するGMLRS弾、155mm榴弾砲で使用するエクスカリバー砲弾、戦闘機で使用するJDAM-ERのことで、The Economist紙は昨年11月「ウクライナ軍のザルジニー総司令官によれば侵攻当初の戦場でEWの影響は限定的だったものの、静的な接触線が出現したことでロシア軍は強力なEWシステムを効果的な場所に配置できるようになった。
ウクライナ軍は2023年3月にエクスカリバー砲弾が目標を外し始めことに気づき、JDAM-ERもGMLRS弾も目標を外し始めた。
一部の地域ではGMLRSの大半が間違った方向に飛んでいく」と報じたことがある。
全てに共通するのはGPSが誘導に使用されていることで、米軍や企業は影響軽減の調整に取り組んでいるため当該兵器の効果が完全に失われたわけではないものの、同様の努力はロシア側でも行われているため「必要な時に目標を確実に破壊できる信頼性」は低下しているだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:SAAB GLSDB
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投稿者: 航空万能論GF管理人 米国関連 コメント: 48 』