ジンバブエドル、事実上の崩壊
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/34025952.html
『ハイパーインフレの代名詞であるジンバブエドルが9年ぶりに崩壊です。4月6日に、「突然」ジンバブエ政府が金本位制の新通貨「ジンバブエゴールド」を発表。これによって、現在、流通しているジンバブエドルが使用できなくなりました。つまり、紙切れになりました。これによって、昔、よく見られた、お札で遊ぶ子供、落ちていても拾わないお札という光景が、また繰り返されています。実質的に、自国民ですすら、ジンバブエドルを使わず、ドルに換金していたので、市民レベルの混乱は限定的と見られますが、いきなり持っている通貨が無効になって、支払いに使えないとなると、それなりに問題が発生します。
2009年に、独立の時に発行したジンバブエドルが、インフレ率6.5✕10の108乗になり、実質何も買えなくなって崩壊して、2015年に通貨を廃止した後、新しく発行されたのが、現在のジンバブエドルです。以前は、額面が100兆ドルの紙幣が流通していました。それも9年しか持たなかったようです。まぁ、新しい通貨も、インフレ率が毎年3ケタを記録し、アルゼンチンと良い勝負をしていたので、時間の問題だったようです。しかし、強引な通貨切り替えは、かなりの影響を引き起こしています。何しろ新通貨の発表が4月6日で、運用開始が4月8日ですからね。しかも、紙幣の印刷が間に合わなくて、十分な量が揃うのが4月の30日というお粗末。とても、まともな国家運営とは思えません。
そもそも、通貨の価値を担保するゴールドを持っているのかという問題もあります。金本位制にすると、通貨の価値は担保されますが、発行量に制限を受けます。それも、かなり強力な縛りになるので、世界の経済は変動相場制に移行しているわけで、何か背後に黒いものを感じますね。単に国家経済を思って通貨切り替えをしたというより、もっと黒いものがある気がします。 』