抑制の「報復」合戦 トランプ氏、慎重姿勢 米軍基地に弾道弾
https://mainichi.jp/articles/20200109/ddm/003/030/043000c

『毎日新聞 2020/1/9 東京朝刊
イランが8日、弾道ミサイルでイラク駐留米軍の基地を攻撃し、米国とイランの対立はさらに緊迫の度合いを増した。双方とも「戦争は望まない」と主張はするが、報復の連鎖が断ち切られる道筋は見えていない。
「死傷者や損害について分析中だ。今のところ大丈夫」。イランの弾道ミサイルによる攻撃を受けた後、トランプ米大統領はツイッターにこう投稿し、米東部時間の7日夜段階で、米軍の死者は確認されていないとの認識を示した。いつものようにイランとの対立をあおるような挑発や批判の言葉はなく、慎重に対応する姿勢をにじませた。
トランプ氏がイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の殺害に踏み切ったのは、2019年12月下旬にイラク北部キルクークの基地で米軍と行動を共にしていた米国人が、イランと連携するシーア派の民兵組織に殺害されたことがきっかけだった。背景として、トランプ氏が11月の大統領選を前に対イランで「弱腰」とみられるのを警戒していることが指摘されている。』