BILD記者、ウクライナはパトリオットの迎撃弾とIRIS-Tを使い果たした

BILD記者、ウクライナはパトリオットの迎撃弾とIRIS-Tを使い果たした
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/bild-reporter-ukraine-runs-out-of-patriot-interceptors-and-iris-t/

『2024.04.12

BILDのジュリアン・ロプケ記者は「ウクライナはパトリオットの迎撃弾とIRIS-Tを使い果たした」「他の防空システムも迎撃弾を使い果たしたか破壊されている」「もはやロシア人とってキーウ上空はフリーパスだ」と述べて注目を集めている。

参考:Журналіст Bild: В України закінчилися ракети до Patriot та Iris-T
参考:Росіяни повністю знищили Трипільську ТЕС – “Центренерго”

BILD記者の言及が事実かどうかは不明だが、、、

ロプケ記者は「ある情報筋が2週間前に(ウクライナが保有している迎撃弾の)正確な数を教えてくれた。その数を明かすことは出来ないが非常に少なく現在はほぼ0に近いはずだ」「この話を誰も信じなかったが、現在のウクライナはパトリオットの迎撃弾とIRIS-Tを使い果たした」「他の防空システムも迎撃弾を使い果たしたか破壊されている」「我々は数百の防空システムと数千の迎撃弾を持っているのにだ」「もはや言葉はなく怒りだけだ」と指摘。

Take a look at the missiles’ path.
Kyiv’s airspace is a free pass for them now.
We really messed up … pic.twitter.com/MDu83bsnKB

— Julian Röpcke🇺🇦 (@JulianRoepcke) April 11, 2024

さらにミサイルの飛行経路を示す図(これが正確なものかどうかは不明)と共に「もはやロシア人とってキーウ上空はフリーパスだ」「我々は本当に失敗してしまった」と述べ、ウクライナメディアがロプケ記者の言及を取り上げ始めている。

彼の言及が事実かどうかは不明だが、民間人の記者が機密情報=迎撃弾の残数を入手できたとは考えにくく、ウクライナ軍は11日の攻撃も82発中57発を迎撃しているため「迎撃弾を使い果たした」とは思えないものの、Ukrainska Pravdaは「11日に発射された6発のキンジャールを1発も迎撃できていない」「この攻撃でトリピル火力発電所が完全に破壊された」と指摘。

トリピル火力発電所はパトリオットシステムが配備されているキーウ市内から20kmも離れておらず、何が命中したのかは明かされていないものの「2発のミサイルが着弾してトリピル火力発電所が完全に破壊された」と報じられており、これがキンジャールによるものならパトリオットシステムの迎撃が失敗したか、弾道弾迎撃に対応したPAC-3弾が枯渇しているかのどちらかだろう。

11日に発射されたKh-101は20発中16発が迎撃され、ベルゴロド州から発射され1発も迎撃出来ていないS-300(12発)がキーウ付近まで届くとは思えず、消去法で行けばトリピル火力発電所に命中したミサイルはキンジャールかKh-101のどちらかだ。

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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo by Eugen Warkentin
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 20  』