韓国メディア「台湾地震でTSMCの生産設備に問題が出れば、韓国の出番が増えるかもしれない」……

韓国メディア「台湾地震でTSMCの生産設備に問題が出れば、韓国の出番が増えるかもしれない」……まあ期待する気分は分からんでもないけど、起きて数日でそんなこと言うかぁ: 楽韓Web
https://rakukan.net/article/502923161.html

『2024年04月07日 カテゴリ:半導体関連

【コラム】台湾地震に全世界が驚いた本当の理由「TSMC」(ノーカットニュース・朝鮮語)

台湾でマグニチュード7.2の大地震が発生した3日午前。

花蓮県など震源と近い地域や住民の被害とともに、全世界の経済専門家らは台湾TSMCの被害に注目した。

TSMCの生産支障が世界の半導体供給網に及ぼす影響のため、半導体関連企業はもちろん、世界各国が神経を尖らせた。

世界最大の半導体ファウンドリー会社であるTSMCが廃業すれば、顧客会社であるアップルも、NVIDIAも、クアルコムも廃業しなければならないという話が無駄に出たわけではない。

中国が台湾に侵攻して両岸間の戦争が現実化すれば、米国は一番先にTSMCから救うだろうとする話もある。
(引用ここまで)

 韓国における今回の台湾地震の報道は、どこか端々に「TSMC、被害受けてないかな……」と期待する部分があった感じです。

 ロジック半導体の受注では圧倒的にTSMCの後塵を拝するサムスン電子にとってチャンスにならないか、といった期待がにじみ出ているというか。

 圧倒的大手のTSMCと比べたら、サムスン電子のシェアは1/4〜1/5といったところ。
 どちらかといえば3位以降との差が近いほどです。

 なのでTSMCのラインが一部潰れたとしても、クライアントは「困るだけ」でサムスン電子に利益が行くようなことはないと思うのですけどね。

 具体的な描写や記述ではなくあくまでも「雰囲気が感じられる」ってだけなので、うちの眼が曇っているだけなのかもしれませんが(笑)。

 実際に被害は多少出ているそうですが、TSMC側は「年間の生産量に影響はない」としています。生産能力もほぼ戻っているとの記事も出ていますね。

 おっと、ちょっと検索したら「サムスン電子の躍進につながるかも」ってそのまんまの記事もありました。

TSMC840億ウォンの損失…台湾で大地震発生K半導体に反射利益が出るか(韓経ビジネス・朝鮮語)

台湾地震をきっかけに、ファウンドリー(半導体委託生産)の供給先中心がTSMCから国内半導体メーカーに移動できるという見方も出ている。
(引用ここまで)

 分散を考える企業があっても不思議ではないですが、あくまでもメインはTSMCでサブをサムスン電子でって感じかなぁ……。
 なんだったらファウンドリ事業に再参入したインテルに頼むってくらいの企業もあるかもしれませんね。

 去年の時点で「2024年にリリースされるSnapdragon 8 Gen 4をTSMCとサムスン電子の両方の3nmファブで製造することになるかも……」とのリーク記事がいくつか出ていたのですが。
 年末には頓挫して「やっぱアレなし」ってことになっています。サムスン電子側のボリュームに問題があると判断された模様。

[News] Samsung Fails to Secure Qualcomm’s 3nm Orders for the Coming Year, Dual Foundry Strategy Postponed(TREND FORCE・英語)

 やっぱり、TSMCで製造できなくなったら「委託側が困ったことになる」だけっぽいなぁ。
 ラピダスがそのあたりでうまくフットワークを軽くできればいいと思うのですが。まあ……いろいろと難しいとは思います。でもがんばってほしいとは思っています。
 個人的に台湾にはいくらか寄付しようと思っています。ちゃんとしたところに。
 あ、花蓮縣政府(被害の中心地の地方自治体)は怪しいのでダメ。以前から寄付金をがめた疑惑が提起されています。

Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex 』